2014年11月21日

視線の行方は・・・12月13日公開 『イロイロ ぬくもりの記憶』

カチンコ『イロイロ ぬくもりの記憶』アンソニー・チェン監督/シンガポール/99分/英題:Playtime/12月13日(土)より新宿K’s cinema 他全国順次公開/http://iloilo-movie.com/

1997年、シンガポール。共働きの両親の元で育った息子・ジャールー(コー・ジャールー)はわがままで、学校でも問題ばかり起こし、その度に母親(ヤオ・ヤンヤン)が学校に呼び出されていた。もうすぐ2番目の子も生まれるので、フィリピン人のテレサ(アンジェリ・バヤニ)という住み込みの家政婦さんを雇うことにした。

だが、自分と同じ部屋で寝ると聞いてちっ(怒った顔)怒り出すジャールー。テレサは自分の幼い子をフィリピンの家族に預けて、生活のために働きに来ているのだ。

来た早々、パスポートを預けさせられたり、家の電話は使えないから外の公衆電話ときつくいわれたりするが、奥様の言いつけを守りよく働く。だが、ジャールーのわがままには黙っていないテレサだった。

監督さんの実体験が基になっている。幼い時からいた家政婦さんの出身地が「ILO ILO」という地名で題名がついたそうだ。

ここに出てくる家族・家政婦さんの4人は善も悪(あまりひどいものではないが)も両方ちゃんと描かれている。父親は優しいが甲斐性なし。母親は身重なのに夫は失職、はたなた借金といつも不機嫌、それに息子は放校寸前の問題児。当の息子は数字合わせのクジだけが趣味で、確率的にある番号がよく当たると、なかなか頭がいい。家政婦さんだって暇をみてはアルバイトをしたり、奥様の化粧品をつかったりしている。

そうこうしているうちに、息子と家政婦さんはだんだん打ち解けていくが、それもなんだか癪に障る奥様・・・。この中流以上の平凡な家庭に起きることを飾ることなく真っ正直に撮りきっている素晴らしい作品だ。

※お母さんのお腹は本当の妊娠で出産シーンもちゃんと撮っていた。お腹の写真で「今度は女の子ですよ」などと言われて、すごく喜んでいたが、出産映像では男の子のように見えた。
※この作品は去年のフィルメックス映画祭で観客賞を受賞した。カンヌ映画祭でもカメラ・ドール(最優秀新人監督賞)を受賞している。
posted by ミッキー at 22:48| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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