南アフリカのケープタウンで元ラグビー選手の娘ニコールが殺害された。ズールー族出身の警部アリ・ソケーラ刑事(、フォレスト・ウィテカー)は、家庭からも職場からも見放されているブライアン・エプキン(オーランド・ブルーム)、病身の妻を抱えたダン・フレッチャー(コンラッド・ケンプ)の3人で、この事件の捜査にあたっていたが、ニコールの血液から未知の麻薬が検出された。
事件当日ニコールは売人のスタン(クリスチャン・ベネット)と会っていたことがわかり、聞き込み調査を行うが、見かけない若い黒人グループに思いがけない反撃をくらい、ダンは命を落としてしまう。
今年のゾクッとくる作品ナンバー1(と、思う)フォレスト・ウィテカーやオーランド・ブルーム目当てで初日に行ったが、ダークなサスペンスで鳥肌がたった。もちろんお2人とも文句なし!だが、そんなのは吹っ飛んでしまった。
とても酷くて痛い場面が3回ほどある。普通なら映していて「あ〜、すごい場面だったけど終わったな、」とホッとするが、この「終わったな」と気を抜いた数秒後に「もう1回」映している。
怖い、おぞましい、痛いのが好きでたくさん観ているが、これにはミッキーおばぁの身体が驚いていた!このタイミングの狙いようがスゴイ!
ストーリーは想像できないほど突飛なものではないし分かりやすく、警察の3人の私生活の苦しみなども丁寧に描かれている。
ケープタウンの街を舞台に(その土地で撮影している/スラム街などは史上初)しているが、この街には「行きたくない」と思った。えらく貧富の差が大きく、スラムと豪華な家々の距離がそう離れていないように感じたからだ。
実際にギャングのボス・キャット役のランドール・メイジェはかつてはギャングの仲間で、撮影当時は更正施設に入っていて、昼は撮影、夜は更正施設に帰っていたとか。どおりで不敵さが半端ではなかった。
※最後の砂丘のシーンは音楽、カメラ、俳優の演技の相乗効果で秀逸な作品に仕上がっていた