
イギリスのバーミンガムに暮らす50代後半の夫婦ニック(ジム・ブロードベント)とメグ(リンゼイ・ダンカン。メグは学校の教師、ニックは大学で哲学の教授。一人息子も家庭を持って独立している(こまごまと相談の電話がかかってくるが)。
そんな中、結婚30年目の2人は、新婚旅行で行ったパリを再び訪れた。30年前のそのままを望む2人だがそれは無理な注文だ。そんなこんなでお互いへの不満をぶちまけるはめに・・・。
全編、夫婦の行動でイライラ、ハラハラしどうしだった。
仲が悪いと思えば仲良くキスなどしおって

ま、どっちでもいいからはっきりしてよ!と腹立ちまみれになりそうな一歩手前で、ふいにこれが「真実」の気持ちか!という納得の大波小波が押し寄せてくる。
これには翻弄された。
夫婦は外から伺いしれないものを隠し持っている。それをどんな解決策で30年来たかが重要になる。だが、このイギリス夫婦を理解しようなどと思わないで観てほしい。ちょっと日本人の感覚では理解しにくい点がある。
ここからはミッキーおばぁの独り言
私たちは、40年以上続いたのは「何を我慢してきた」結果かを話合えは、おのずと「これから」が見えてくる…。簡単ではない「夫婦間の治療」を、旅行という非日常の空間において考えてみるのも悪くないと思った。
※食べる時、クチャクチャと音をたてるなどのシーンがあったが、食事とおしゃべりで過ごす時間がとても現実的に描かれていた。登場人物が生身の人間で「生きている」と実感した場面でもあった。
好みの作品ではないが、後から誰かと「このハメの外れた夫婦」について語りたくなる作品だった。