
時代を調べると、首陽大君はのちの朝鮮王となり李氏朝鮮 第七代国王 世祖、在位1455年-1468年。韓国のハングル文字を制定した、世宗の次男となっていました。そういう時代背景を調べて映画を思い出すと興味深いものがあります。
主人公の観相師キム・ネギョン役にソン・ガンホ。最初は都落ちした彼を、観相の才を認め、都へ色街女性が召喚し、当たる噂から起こす奇跡に近い才能は、都の高官に認められ、都の人材登用などの働きにより、王まで拝謁する立場までになります。
最初の貧乏の時代のお金に対する、ちょっと意地汚い所がコメディタッチで描かれており、成り上がる楽しさから、王に認められ王家の覇権争いに巻き込まれる様子が、シリアスかつドラマチックに描かれていました。
多少ネタバレになりますが、最後主人公が時代を語るシーンは何とも言えない台詞でした。
狼の顔と言われる権力を掴もうとする首陽大君に、シリアス、野心を隠さないイ・ジョンジェ。韓流がはやる前から活躍した俳優たちの安定した演技は後半まで飽きさせずに観せてくれました。観に行って良かったです。

オランダ映画はなかなか見れません。余談ですが、地元に2013年から就航したKLMオランダ空港で、街中にオランダ人らしき方の観光客が増えています。日本人から見たら体格が大きいので随分目立ちます。
映画では、小さな車修理工場という身近な生活の周辺にいる普通の人々を描いていて、マラソンで仕事の大切さ、家族との関係の見直しなど、少しずつ良い方向に変わっていく描き方が上手いと感じた映画でした。
観終わって心地よい映画。とてもいい作品でした。