
ある罪で、5年の間刑務所にいたローズ(マリルー・ベリ)は、すぐに息子のミカエルに会いにいくが、良識のある里親に育てられたいた息子は、ローズのことを受け入れようとしなかった。
ミカエルを取り戻したいローズは、一緒に住むための条件でもある働き口を見つけたが、前科のある彼女を雇ってくれたところは、意地悪な女ワンマン社長(イザベル・ナンティ/1人芝居でアナウンスしていた

そんな中、ミカエルがプロレスの大ファンであることを知り、プロレス選手になれば、息子も心を開いてくれるのではないかと思い、ローズはその昔プロレスラーだったリシャール(アンドレ・デュソリエ)のジムに教えてくれるよう頼みに行く。
強引な彼女を追っ払うために、リシャールは「仲間を集めろ」と言う。すると彼女はハッピーマーケットで働く女性たちを説得して連れてきてしまった。
ちょっとしたことでも、新しいことをやり始めるのは、そう簡単ではない。例えば朝の体操でも、1日1万歩歩こうでも、夜食は絶対食べないのも、3日、いや10日?坊主ぐらいで駄目になってしまう。全部、ミッキーおばぁのことだが・・・

そんな怠け根性を叩きなおしてくれたのが、これ!
ハッピーマーケット・俄仕立てプロレス集団には、浮気性の夫を持つコレット(ナタリー・バイ)、常時いい男募集中のジェシカ(オドレイ・フルーロ)、いかつい体格がコンプレックスになっているヴィヴィアン(コリンヌ・マシエロ)だ。お決まりのおデブさんを持ってこないところがいい

リシャールも彼女たちの熱い気持ちに触発されてやる気になってくる!そして、メキシコの巨漢女子軍団との対戦が決まる。
見所は
脚本「お願い、子どもが来てるからいいとこ見せたいの」「私の子だってきてるわよ。ここはゆずれない!」と格闘しながら耳元でささやき合う敵味方。
衣装 マーケットの作業着、普段着、リンクのコスチューム
音楽 ほどほどの距離感を保っていて最後に爆発!(『サウンド・オブ・ノイズ』の音楽担当!)
プロレス練習場 設定は公民館みたいなところ。隣の部屋がかわいい子どものバレー教室で、とってもいい場面があった。
深くて考えさせられるという作品ではないが、後味のよい清々しさを感じた。
※ヴィヴィアン役のコリンヌ・マシエロさんは『君と歩く世界』で、貧しい父子が唯一頼れる姉を演じていた。なぜか、この親切な姉のことが忘れられない。