2014年04月22日

生き抜いてほしかった男たちよ  上映中『レイルウェイ 運命の旅路』 『8月の家族たち』

カチンコ『レイルウェイ 運命の旅路』ジョナサン・テプリッキー監督/オーストラリア、イギリス
第二次世界大戦で日本軍の捕虜となり、その苦しみを引きずっていたエリック・ローマクス(コリン・ファース)は、今では鉄道愛好家で時刻表などはすべて頭に入っている初老の男。そんな彼が偶然乗り合わせたパトリシア(ニコール・キッドマン)にひと目でぴかぴか(新しい)恋してしまった。

一度結婚に失敗しているパトリシアは、彼との結婚生活はきっと平穏な日々だと思っていたが、エリックの様子は少し違った。

愛されていることは充分に感じるが、夜中うなされたり、急に怒り出したりする。わけがわからないパトリシアは彼の親友でもあるフィンレイ(ステラン・スカルスガルド)に聞きに行くが・・・。

日本人として観ていて辛い場面がたくさんあった。
彼は捕虜としてタイとビルマを結ぶ泰緬鉄道の建設のために過酷な労働をさせられ、非道な扱いを受けていた。若いときから鉄道ファンだった彼が持っていた鉄道地図や仲間が組み立てたラジオが原因でスパイの疑いがかけられたのだ。その時の拷問の記憶が彼を苛んでいた。

親友フィンレイも同じだった。彼は当時、通訳をしていた日本人・永瀬(真田広之)がまだ生きていて、タイで戦争体験を伝える資料館で活動をしているとエリックに伝え、フィンレイ自身は自殺を図る。

なぜ、今まで生きてきたのに、ここで死ぬのかと呆然とした。そのショックでエリックはタイに行き、永瀬に対峙する。

いつも美人すぎる?メイキャップを自然な美しさにして(それでもとっても美人!)傷ついた彼に献身的につかえる妻を演じていたし、真田広之も若き日の永瀬を演じた(石田淡朗)も日本人独特の切れ長の一重の瞳に通訳としての動揺を見事に表していた。

だが、なんと言ってもステラン・スカルスガルドがこの作品に深みを与えていた。

※「エスクァイア」誌のノンフィクション大賞を獲得したエリック・ローマクスの自叙伝で、映画の最後にご本人たちが出てくる。エリックも永瀬も90歳以上長生きしたとのこと。きっと自殺したフィンレイの分も生きたのではないだろうか。


カチンコ『8月の家族たち』ジョン・ウェルズ監督/アメリカ

ある8月の真夏日、オクラホマの片田舎。父(サム・シェパード)の突然いなくなり、長女バーバラ(ジュリア・ロバーツ)、次女アイヴィー(ジュリアンヌ・ニコルソン)、三女カレン(ジュリエット・ルイス)の三姉妹や親戚たちが実家へ集まって来た。

実家では、最近雇われたネイティブ・アメリカンの家政婦・ジョナ(ミスティ・アッパム)と三姉妹の母・ヴァイオレット(メリル・ストリープ)がいる。
ヴァイオレットは癌の末期だが誰よりも気が強く、思ったことを何でも口に出す毒舌家だった。

あ〜、疲れた。でももう一度観たい!遅刻はダメ。始まりの部分が重要!とだけ書いて終わりにしたい!

と、言いつつ。

親戚・家族はごちゃごちゃしているようだがしばらくすると良くわかる。後から後から意外な告白や指摘でそれぞれの秘密があばかれる・・・。

父は今まで、こんな女房に耐えているのは相当難儀だが、末期癌だからあと少しの辛抱なのに、なぜ?なぜ自殺するのか?と思った。罵倒しあいながらも、妻をとってもとってもハートたち(複数ハート)愛していたから?だからこそ先に死にたかったのか。

そこのところをもう一度確かめたい作品だ。

※ジョン・ウェルズ監督の『カンパニー・メン』もDVDで是非!この作品は温かい。
posted by ミッキー at 13:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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