
異なる4つの地域の子どもたちの通学路に密着したドキュメンタリー。
野生のキリンや象がいるサバンナを早足で通学するジャクソン。
妹と二人で馬に乗って通学するアルゼンチンのカルロス。
女子には学問は不要という習慣のある村から、女友達3人と寄宿舎を目指すモロッコのザヒラ。
弟や友人に車椅子を押され学校に行くインドのサミュエル。
私は祖母から「学校には片道2里を歩いていった」とよく聞かされた。
「左が川で、右が崖で歩くところは3尺くらいだった。雨の日はその道が通れなくて、皆で相談して途中で戻ってきたことがよくあった。学校には名前入りのちょうちんがあって、夕方薄暗くなると母さんが途中まで迎えに来てくれた・・・」等など。日本でも昔、そういうところがあった。
この4ヶ所の地の子どもらを写し撮った日は晴ればかりだったが、雨の日、風の日などはどうしていたんだろう。ここで育った子らはとてもよく働くし、生活の日常の中に「長く歩くこと」が普通になっている。「大変なことをやっている」とは思っていない。
「勉強だけが今の状態から抜け出せる手段」だと親が子に託しているのだ。
※弟や友人に車椅子を押され学校に行くインドのサミュエルくんが、最後に「僕の家より、もっとお金持ちの子だって、学校に来ないようになったけど、こんな僕に両親は学校に行かせてくれている」と言っていた。
この親への感謝の気持ちは日本の子どもらや若者に聞かせてあげたい言葉だった。