
ロンドンで失業して、故郷アイルランドのダブリンに帰ってきた時計職人のフレッド(コルム・ミーニー)は、国の違うこともあり、年金がなかなか受け取れなく、やむなく駐車場での車生活を余儀なくされた。
そこで、同じように家出したカハル(コリン・モーガン/淋しげな表情がいい)と名乗る青年と親しくなる。
カハルからはいろんなことを教えて貰ったり、少し危ないことも経験したりして、孤独で車上生活が前向きになりはじめた。
ある日、プールで出会った未亡人のピアノ教師ジュールス(ミルカ・アフロス)に一目惚れするが、駐車場で暮らしていることが負い目になって諦めようとする。
描き方が中途半端と言っちゃえば身も蓋も無いが、それでいてなお、愛すべき中年男性だ。最後の締めくくりも温かい。
手先は器用だが生き方は不器用。体型はがっしり(ぶよぶよ?いや、


お互いの共通点はこの土地に執着があり、その執着ある土地から「あまり遠くは行きたくない」という気持ちと、まだ「何とかなる」の希望だろう。
若者は薬を絶つ、フレッドは家、そして知り合ったピアノ教師の女性との淡いつながり。
それが幸せになる道すじだが、そうは簡単にいかない。
そんな状態を慌てることなく、大袈裟に描かず作られている。
良くいえば「欲張っていない作品」と言える。
女性から言わせれば、おばぁの私ですら「あの男とたまに会って

家も


それに、言いたくはないけど、生真面目な時計職人ならもっと貯金がなければおかしい…などと超現実的な映画評になってしまった。