
でも『ダラス・バイヤーズクラブ』のお二人が獲得したから

マシュー・マコノヒーは21キロ、ジャレッド・レトも相当落としていると思う。
短編アニメーション賞『九十九(つくも)』森田修平監督は本当に残念だった。
また外国語映画賞フィンランド代表作品『灯台守の少年』はノミネートはされていなかった。


『灯台守の少年』 『すべては愛のために』 『ミス・ジーンズ・フィンランド』がそれ。
『ミス・ジーンズ・フィンランド』はつい先月の渋谷で開催されたノーザンライツ2014で上映されたものだが観ていない。時間が合えばすっ飛んでいくところだが、上京日なので観られない。

トイヴォはマジメだが風変わりなカメラマン。彼は自然の中で空のベンチの写真を撮っている。ベンチはいつも車の上に縛って運んでいるのだ。
ある日、車ごと川にはまり困っていたら、通りがかりの男・イスモに助けられる。
翌日には下品な女性・アンサにヒッチハイクされ、その強烈さにトイヴォは圧倒されてしまう。
味のある作品。
主人公の男は持参したベンチを自然の風景の中にぽつんと置いて写真を撮るのが仕事。人の座っていないベンチの風景写真を売るらしいが、商売になるのかな。
誰も座らないベンチと風景を見て、自分が座っている姿を想像するのは意外と楽しい。

灯台の島に住む一家のもとに、孤児院育ちの少年カールが来た。
少年は灯台守のヴィルヘルムに灯台守の助手にこの島に来たことを、正式な文書を見せて伝えるが、13歳の仕事ではないとあっさり断られ、次の船で帰るように言われてしまう。
異常に厳格な父、控えめな母、無邪気な幼い妹とこの島に住むグスタフ少年は、同じ年頃のカールに親しみを覚えた。船を待つ間食べ物や毛布を用意して気にかけてくれた。
秀作!
閉鎖的な島で他に住民はいない。
一人の少年によって風穴があいてしまうのだが、それが幸せに向かう

(余分)帰る途中、何となく耳にした会話で

犬が妊娠しているのだが、「誰もいない島なのに、犬が赤ちゃんを産んでたね」「あっ、そうだね。野犬でもいたんじゃない?」と話していた。
※勘違いかもしれないがドイツ語かなと思う言葉が多かった。フィンランド語でも地方の訛りがあったのかもしれない。

特に『すべては愛のために』は×。
作品は2作品とも上質で独創的。監督さんに非常に悪いことをしていると自分のことのように怒れてしまった。係の方に一応文句を言ったら「入口のところにそのことが書いてお詫びしています」と言う。詫びればすむ!なんだかフィンランド映画祭の「責任者出て来い」状態だ!
以前、恵比寿であった映画館でフィンランド映画祭をやった時も1作品、字幕のおかしなのがあった。その時は男の人が「時間はしょうがないがお金を返してほしい」とまで言っていた。私もそれに加担して「私も同じ気持ちですよ」と言った。
ま、粘りのない怒り方でさっと引き上げたが、その周りには5人くらいの方が集まっていた。
もう中国作品では時々おかしい字幕に麻痺してしまったが、何故にフィンランド映画が…(北欧だから知的と思っているためか)

『ミス・ジーンズ・フィンランド』は観ていないがノーザンライツのスタッフにお聞きしたら「音楽」が最高!と教えてくれた。