2014年01月05日

1月5日(日曜) もうすぐ公開の2作品 『さよなら、アドルフ』 『ザ・イースト』


カチンコ『さよなら、アドルフ』ケイト・ショートランド監督/オーストラリア、ドイツ、イギリス/109分/1月11日(土)より銀座シネスィッチ他にて全国順次ロードショー公開/http://www.sayonara-adolf.com/

 第二次大戦のドイツ敗戦直前の1945年春。ヒトラーは自殺し、ナチス親衛隊(SS)の高官だった父ペーター(ハンス・ヨッヘン・ヴァーグナー)と、やはりナチスに協力していた母アスチ(ウルシーナ・ラルディ)が去った後、母親の言いつけどおり14歳の少女ローレ(サスキア・ローゼンダール)が小さい妹弟たち5人で、900キロ離れた北ドイツ・ハンブルグの祖母のところに行くために過酷な旅をする姿を描いている。

ヒトラー総督が自殺した直後のドイツをナチス親衛隊の家族から見た作品。この視点からの作品は数少ないはずだ。世の中はまるっきり反対の構図になる。これは戦争の後には必ず起こるもの。

特にユダヤ虐殺には容赦なく敵国やユダヤの人々からは、いろんな目にあったと思う。ドイツの一般市民、それも田舎に住む人々は忌まわしい虐殺の真実が耳に届いていたのだろうか。

田舎に住むドイツ人たちは「総督さま」と親しみと尊敬を持っている。壁にはヒトラーの絵もかけられていた。長女の娘がドイツの戦争行為を壁に張られた写真で真実を知り、写真と同じ制服を着た父親の写真を逃げる途中で土に埋めるシーンが印象的だった。

※この少女を演じた新人女優さんがとても美しくぴかぴか(新しい)(特に髪の生え際と口元)見惚れてしまった。子供たちを守りながら同行した青年トーマス(カイ・マリーナ)の凛々しさも印象深いグッド(上向き矢印)

苦難と戦う旅を続けながら、ローレは様々なことを体験しだんだんと強くなって行くのを、女性監督ケイト・ショートランドが温かく見守っているように感じた。

カチンコ『ザ・イースト』ザル・バトマングリ監督/アメリカ/1月31日公開
116分/1月31日(金曜)より新宿シネマカリテ他にて全国ロードショー公開http://www.foxmovies.jp/theeast/

元FBIエージェントのジェーン(ブリット・マーリング)は企業をテロ行為から守る調査会社に採用される。上司のシャロン(パトリシア・クラーソン)から環境テロリスト集団「イースト」へ侵入して正体を探る任務を与えられた。恋人には海外で仕事といい、髪を染めて「アリゾナから来たバックパッカーのサラ」に変身して潜入した。

よく警察官が暴力団に潜入したり、麻薬取引のグループに密かに入り込んで捜査する映画は山とあるが、自然環境を壊している大企業へテロ活動を行うグループに潜入した話はない。

ジェーンは彼らたちの言わんとすることや、毎日ぎりぎりの暮らしを共にし、助け合っている様子を見るうちに、環境保護テロリストたちの理想とする生活を理解していくようになる。

民間企業である調査会社の上司役パトリシア・クラークソンの割り切った冷徹さ、
手ごわいテロリストとして寡黙に行動するエレン・ペイジ、
ジェーンことブリット・マーリングの変化する感情など女優陣がとても良かった。

2年前の東京国際のnatural TIFF supported by TOYOTAで上映された『もしぼくらは木を失ったら』マーシャル・カリー監督/アメリカ を思いだした。
公開はされていない(DVDになっている)。
その時、はじめてエコテロリストという言葉を聞いた。
その作品のあらすじと感想も付け足したい。

『もしぼくらは木を失ったら』
FBIから「国内における一番危険なテロリスト」と、メディアからは「エコテロリスト」と呼ばれている環境保護団体ELF(Earth Liberation Front)。

この作品は数カ所の放火事件などに関与し、逮捕された後、実刑判決を受けて現在服役中の若者ダニエル・マクガワンに焦点をあて、なぜ彼が環境テロリストとなったのかを本人や周辺の人々のインタビューで説き明かして行くドキュメンタリー。

「エコテロリスト」という言葉は知らなかったが、自然保護の目的のためには暴力的な行為や破壊行為を正当化する環境保護団体と理解した。もちろんその暴力的行動をする前には、何回も文書や言葉での抗議行動もするはずだが、それも効果がないとわかると、夜間に無人の関連企業や工場に放火する。抗議が認められないなら放火という一連の繋がりがとてもむかっ(怒り)恐く感じた。

終盤、このELF幹部の「裏切りと司法取引」で終身刑から4、5年の懲役刑に軽減する仕組みと、人間の弱さ脆さを思い知らされた作品だった。


posted by ミッキー at 09:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: