ジョージアの首都トビリシで開催された女性柔道の国際試合で、イランの有望選手レイラ(アリエンヌ・マンディ)とコーチのマルヤム(ザーラ・アミール)は、自国からイスラエル選手との対戦を避けるために、イラン政府から棄権を強要される。
コーチは従う気持ちだったが、順当に勝ち続けてきたレイラは断固として従わないと意思表示をしたが……。

2年前の東京国際映画祭のコンペティション部門で審査委員特別賞と最優秀女優賞(ザーラ・アミール)の2部門を受賞。映画史上初めてイスラエルとイランにルーツをもつクリエイターが協働した作品とされ、製作に参加したイラン出身者は全員亡命し、映画はイランでは上映不可となっている。
柔道の試合シーンも、政治の駆け引きも、まるで柔道会場にいるような緊迫感だった。これは事実を基に作られた作品でイランでは公開されていない。
★和太鼓の響きが効いていて、タタミ上の競技を盛り立てていた。
★ザーラ・アミールさんは『聖地には蜘蛛が巣を張る』でカンヌ映画祭女優賞を受賞。