2025年02月25日

『ショウタイムセブン』ミッドランドスクエアシネマにて

🎬『ショウタイムセブン』渡辺一貴監督、脚本/98分

午後7時、ラジオ局に1本の電話が入り、その直後に発電所で爆破事件が起こる。電話をかけてきた謎の男は、交渉人として、ラジオ局に左遷された有名ニュス番組「ショウタイム7」の元キャスター・折本眞之輔(阿部寛)を指名。

これを番組復帰のチャンスと考えた折本は公開生放送中の「ショウタイム7」に乗り込み、自らキャスターを務めて犯人との生中継を強行する。

しかしそのスタジオにも、すでにどこかに爆弾が設置されていた。自分のすべての発言が生死を分ける極限状態に追い込まれてしまいう。

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テレビの生放送中に爆弾犯との命がけの交渉に挑むキャスターの姿をリアルタイム進行で描くサスペンス。2013年公開の韓国映画『テロ、ライブ』を渡辺一貴監督がオリジナル展開を盛り込 んで作った。

2014年の夏に見た韓国棋院『テロ、ライブ』、もう10年前だが緊迫感が半端ではなくて今でもはっきりおぼえている。

その時の感想を

『テロ,ライブ』キム・ビョンウ監督/韓国/98分

かつては人気を誇っていたアナウンサーのユン・ヨンファ(ハ・ジョンウ)は、不祥事のためにテレビからラジオに配置換えをされてしまった。そんな彼にラジオ番組の生放送中「漢江にかかる橋を爆破する」という脅迫電話を受けるが、いたずらだと思って相手しなかったが、なんと電話を切った途端に橋が爆発。

ヨンファは爆破テロだと思い、事件の実況を上司の報道局長(イ・ギョンヨン)に持ちかけた。これを成功させてテレビに復帰しようとの魂胆もあった。

面白い!息つく暇もない緊迫感で圧倒された!
内容は過激すぎるので「ここまでやるかぁ」とは思うが、韓国映画なら許せる!となるから不思議なものだ。

ところがだんだん話が分かるに連れて中継ライブをするユン・ヨンファも、犯人の考えに同調していく過程がうまく描かれている。「そうだ、そうだ、庶民をそんなにコケにするなど、持ってのほかだ!」とおばぁも観ながら応援してしまった。

監督はキム・ビョンウさん。今韓国映画界で一番注目されている若手監督。この作品は「あまりにも強烈すぎる」となかなか映画化にならなかったそうだ。

主演で孤軍奮闘するハ・ジョンウさんはそんなに美男ではないが、親しみの持てるお兄様という感じの方。


で、日本の新作は、予算の都合上か展開が「内」にこもっていて、意外性は多少あるもののダイナミックな点では韓国には及ばなかった。阿部寛の野心がお顔にぺったり張り付いていて、それだけでお腹いっぱいになってしまった。








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2025年02月22日

2月21日公開映画『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』

🎬『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』山田あかね監督、製作/日本/109分/ミッドランドスクエアシネマに



2022年2月、ロシアがウクライナへの侵攻を開始した。戦争の惨状が毎日のように報道される中で、監督はその現実を自分の目で確かめるために、周りの反対を押し切って、侵攻開始の約1カ月経ったウクライナに入る。

これまで犬や猫の命をテーマに被災地で取材を重ねてきた監督は、戦場で生きる犬たちの様子や、その命を救おうと世界中から駆けつけた人々の姿にカメラを向けていく。

そんなときに、監督はある動画を見たことがきっかけで、キーウ近郊で起こった犬を巡る衝撃的な事件を知り、その真相を調べはじめる。

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世界各国から集まった犬、ネコを助けるボランティアの方々に頭が下がった。動物が大好きだけでできないこと。ボランティアをやるきっかけは「自分自身が犬に救われた」過去がある。

監督さんが撮ったフィルムをテレビ会社に放映してほしいと頼んでも「時期が早すぎる」と断られたと語っていたが、落胆はわかるが、兵士、民間人がたくさんお亡くなりになっている初期だけに、複雑な気持ちになった。

監督と一緒に行動したカメラマン、コーディネーターの方にも賞賛をおくりたい。

★ナレーションは東出昌大◎



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2025年02月21日

2月21日公開映画『死に損なった男』

🎬『死に損なった男』田中征爾監督、脚本/109分

お笑いの道にあこがれて構成作家になったが、報われることのない日々に疲れきってしまった関谷一平(水田かたまり)は、駅のホームから飛び降り自殺を決意をするが、隣の駅で人身事故が起こったことにで、一平の予定が狂って状況が一変する。

死に損なった一平の前に、男の幽霊が現れて「娘に付きまとっている男を殺してくれないか」と殺人の依頼を持ちかけられた。

しかも、男を殺すまで幽霊は一平にとり憑くといい……。

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お風呂屋さんのバイトが予想しない展開で楽しませてくれた『メランコリック』の監督さん。地味な作りなのに味わい深い作風がもち味。

世の中、生き詰まって死のうとしている人が多いと聞くとこの頃。そんな深刻な内容を、ユーモアをまぶして描いていた。

水田かたまりさんのの神経質そうな表情、隣の駅で死んでしまった中年男の男優さん(正名僕蔵)がよかった。

posted by ミッキー at 20:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする