熱のある人、咳が出る人は別室になっているが……何だかとっても怖い。
🎬『お坊さまと鉄砲』パオ・チョニン・ドルジ監督、脚本/ブータン、フランス、アメリカ、台湾/112分
2006年。長年にわたり国民に愛されてきた国王が退位して、民主化へと転換を図ることが決まったブータン。
選挙の実施を目指して模擬選挙が行われることになった。
山々に囲まれたウラの村でその報せを聞いた高僧は、なぜか次の満月までに「銃」を用意するようにと、若い僧に指示する。若い僧は銃を探しに山を下りる。
一方、同じころ、アメリカからアンティークの銃コレクターが「幻の銃」を探しにウラ村にやって来て……。

長編監督デビュー作『ブータン 山の教室』で注目を集めたパオ・チョニン・ドルジ監督。初めて選挙をすることになったブータンの小さな村で、変化についていけなくて戸惑う村人たちの姿を、ユーモアでまぶしているコメディ。
ブータンといえば、世界で1番幸せな国というひと昔?前の印象が強いが、今は96位ぐらいに落ち込んでいるらしい。そんな様子が描かれていて興味深い。
展開も意外なオチがあって、銃社会のアメリカに対しても皮肉を込められている。