2024年11月26日
『チネチッタで会いましょう』伏見ミリオン座にて
今日 松竹の映画『雪の花 ーともに在りてー』の試写があって、配球さんが先行上映の福井に行ったらしく、お土産にどら焼きをいただいた。
🎬『チネチッタで会いましょう』ナンニ・モレッティ監督、脚本/イタリア、フランス/96分
イタリアの映画監督ジャンニ(ナンニ・モレッティ)は、今まで40年間もプロデューサーの妻パオラ(マルゲリータ・ブイ)に支えられて映画を作ってきた。
チネチッタ撮影所の新作撮影(1956年、ソ連によるハンガリー侵攻を舞台にした映画を制作してい る。)を目前に控え、頭の中はアイデアでいっぱいのジャンニだったが、順調だと思っていたのは本人だけだった。
俳優たちは演出に口を出すばかりか政治映画をラブストーリーだと言い、娘に紹介された結婚相手は自分ほどの年齢。
思うようにいかなくて、ひとり帰宅して目を覚ますと、今度は妻から「別れ」を切り出されてしまう。
それに追い討ちをかけるようにプロデューサーが詐欺師であることが発覚……資金不足で撮影が止まってしまう。
『息子の部屋』『ローマ法王の休日』などミッキー好みの監督さん。今作は映画作り、映画の中の物語とお腹いっぱいになりそうな「I歩手前」で見事にイタリア臭い(褒め言葉)作品に仕上がっている。
監督がもうすぐ70歳。枯れるには早すぎだが、さりとて若くもない。そんな焦りや戸惑いがこの作品に上手く生かされているように感じた。ひょっとしたら「映画作りを応援してくれている」すべての方々に自身を曝け出しているのかもしれない。。