歩いて10分ほどの109シネマズ名古屋に行った。観たのは『抓娃娃(じゅあわわ) 後継者養成計画』『まる』『憐れみの3章』で、久しぶりの3作品連続で観た。もうすぐ東京国際映画祭なので体を「映画祭体質」にしておこうと頑張った。
🎬『抓娃娃(じゅあわわ) 後継者養成計画』イエン・フェイ、ポン・ダーモー監督/中国/133分
少年ジーイェの父親は大企業の社長で大金持ちだが、跡取り息子が裕福な環境で育つことに不安を感じ、物心つく前から一家でオンボロな部屋へ引っ越し。息子の大学入学まで貧乏家庭のふりをし続けようと、十数年にわたる「養成計画」を実行していた。
これ本当にあったお話。面白く見たが「やりすぎ」にはついていけなかった。祖母を死なせてしまう(これも嘘で)まで、やることないのに……。
🎬『まる』荻上直子監督、脚本/117分
美大を卒業した沢田(堂本剛)は人気現代美術家のアシスタントとして浮かばれない毎日を送っていた。
そんなある日、彼は自転車事故で右腕にケガをしたために職を失ってしまう。
部屋に帰ると、床には1匹の蟻がいて、その蟻に導かれるように○(まる)をかき、知り合いの古物商に売りに行くが、馬鹿にされてしまうが長年のよしみで置いてもらった。ところがそれが思いがけなくSNSで拡散され、彼は正体不明のアーティスト「さわだ」として一躍有名人になって……。
いやー、驚いた。荻上監督作品の作風の変容と堂本剛の演技力、つぶやくような歌声にしびれてしまった。ストーリー展開もオチも抜群。
出てくる方々も、売れない漫画家の綾野剛、コンビニ店員の森崎ウィン、ギャラリーオーナーの小林聡美らが個性豊かに演じていた。
🎬『憐れみの3章』ヨルゴス・ランティモス監督、製作、脚本/アメリカ、イギリス/ 165分
『籠の中の少女』『ロブスター』『ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』のランティモス監作品はミッキー好みで今だに記憶に残っている。
だが新作にはついていけなかった。自分が劣化したのだろうか……。