東北地方のとある港町。タクシードライバーの間では深夜に人気のない歩道に現れるという女の噂がささやかれていた。
ある夜、いつも通りタクシーのハンドルを握って閑散とした住宅街を流していた遠藤は、噂となっている歩道で1人の女性を乗せる。「浜町まで」と静かにつぶやいた。
ところが、車を発進させた直後、小さな女の子と母親の2人が飛び出して来た。怪我はなかったが、その母子も仕行き先はなぜか浜町だった。
奇妙な客と秘密を乗せたタクシーは、目的地へ向かって走りだすが……。

チラシに各国での映画祭や賞がずらりとあったので期待したが、ミッキーはイマイチだった。感動もなかった。
唯一、「時期が来ると風化させない、忘れてはいけないと言う言葉が大嫌いだ、私はそれを聞くと辛くて、忘れさせてほしいのに」というセリフが心に残った。
日本で度々起こる大災害で、一瞬のうちに命を奪われる方々が「死」の瞬間に何を思ったのかと時々考え、今ある「命」に感謝している。しかし、実際に大切な家族を亡くし、悲しみを抱えて生きている方々のお気持ちは、年月が経ってどんな変化をしていくのかは本当のところわからない。
この映画を観て「見ることができない世界」に立ち入って上手いとは言えない演技で見せて貰っても、共感はできなかった。