2024年07月16日

『Shirley シャーリイ』センチュリーシネマにて

🎬『Shirley シャーリイ』ジョセフィン・デッカー監督/アメリカ/107分

1948年に短編小説「くじ」で大きな話題を集めたシャーリイ{エリザベス・モス)は、女子大生行方不明事件を題材にした新作長編小説に取り組もうとしているが、スランプに陥ってしまった。

大学教授の夫スタンリー(マイケル・スタールバーグ)は一日中引きこもって寝てばかりいるシャーリイを執筆へ向かわせようとするが上手くいかない。

そこで彼の助手で転居を希望いる若い夫妻フレッドとローズ(ローガン・ラーマン オデッサ・ヤング)を自宅に居候させて、彼女の世話や家事を任せることにした。

はじめは他人との共同生活を嫌がるシャーリイだったが、心を込めて自分の世話を焼くローズの姿から、執筆の力も少しずつ湧いてきて、ローズもシャーリイの魔女のようなカリスマ性にひかれ、2人の間には奇妙な絆が芽生え始める。

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原作は、アメリカの怪奇幻想作家シャーリイ・ジャクスンの伝記を基に、現代的で斬新な解釈を加えて現実と虚構を交錯させながら描いた心理サスペンス。

作家さんのお名前も作品も知らなかった。(1916年12月14日 〜 1965年8月8日)題名を見ただけでもそそられたが、この映画は作家の頭の中での空想で出来上がっている。

当時の男尊女卑、息苦しい上下関係などが日常を覆い尽くされていた。それにしても男2人の男優が憎たらしいほど上手く、観ていてぶん殴りたい気分になった。




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2024年07月15日

『大いなる不在』

🎬『大いなる不在』近浦啓監督、脚本/133分

幼い頃に自分と母を捨てた父(藤竜也)が警察に捕まったという連絡を受けた卓(森山未來)は、妻(真木よう子)と共に久々に九州にいる父の元を訪ねる。しかし父は認知症で別人のように変わっていて、父の再婚相手である義母(原日出子)は行方不明になっていた。

卓は父と義母について調べてみる。

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もっと早く見ていたが、なんだか書く気が失せてしまった。ボケるのは仕方ないが「こんなボケ方は嫌だ〜」と叫びたくなった。以前は自信家の皮肉屋、愛する人に身の回りの世話をさせて、ボケたあとは誇大妄想と息子に過去の許しを強引に乞う勝手さ。

この男は自分以上に愛した人や家族はいなかったはず。好きになれない男だが、それに振り回される息子もそれに付き従う妻も今の時代には考えられない。

しかし、絶対つまらなくはない。自分中心の哀れ男の顛末を見事に表している日本映画だった。
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2024年07月14日

マッサージをお願いしたい 7月19日公開『化け猫あんずちゃん』

🎬『化け猫あんずちゃん』久野遥子、山下敦弘監督/日本、フランス/94分

ある大雨の日、寺の住職が段ボール箱の中で鳴いている子猫を見つける。その猫を「あんず」と名付けて育てるが、不思議なことに20年が過ぎても30年経っも死なず、今では人間の言葉を話して人間のように暮らす「化け猫」となっていた。

現在37歳のあんずちゃんは、原付バイクに乗って移動し、マッサージ師のアルバイトをしている。ある日、親子ゲンカしたまま行方がわからなくなっていた住職の息子が、11歳の娘かりんを連れて寺に帰ってくる。

息子は金の無心ができないとわかると、かりんを残して出て行ってしまった。そこでかりんの世話を頼まれたあんずちゃんは、仕方なく面倒を見ることに……。

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ユニークなアニメ❗️ちょっと硬くなった肉球でグイグイっとマッサージをお願いしたくなった。ご家族で楽しめること間違いなし❗️“

原作はいましろたかしの同名コミックを日仏合作で映画化し、アヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門に出品された長編アニメーション。

森山未來が主人公あんずちゃんの声と「動き」を演じていて、山下監督を中心とする実写班が撮影した映像と音声をもとに、久野監督を中心とするスタッフが動きや表情をアニメーション化する「ロトスコープ」の方法を用いている。

★シンエイ動画とフランスのスタジオ・Miyu Productionsがアニメーション制作を担当。



posted by ミッキー at 09:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする