🎬『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』アレクサンダー・ペイン監督/アメリカ/133分/伏見ミリオン座にて
1970年代のマサチューセッツ州にある全寮制の寄宿高校学校が舞台。生真面目で皮肉屋で学生や同僚からも嫌われている歴史教師ポール(ポール・ジアマッティ)は、クリスマス休暇に家に帰れない学生たちの監督役を務めることになった。
残った生徒は4人のはずだったが、母親が再婚したために休暇の間も寄宿舎に居残ることに急に決まった学生アンガス(ドミニク・セッサ)、寄宿舎の食堂の料理長として学生たちの面倒を見るメアリー(ダバイン・ジョイ・ランドルフ)と、ポールの7人だったが、ひょんなことから、途中でポール、メアリー、アンガスの3人に。
それぞれ立場も異なり、一見すると共通点のない3人が、クリスマス休暇を疑似家族のように過ごすことになって……。
三人三様、すぐには見えない悩みを抱えていて、ゆっくりとあらわになってくる。ハッピーエンドではないが、どうにか先に進めそうな雰囲気を残して幕になっていた。構成力のある作品だった。
★第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演女優賞、編集賞の5部門にノミネートされ、ダバイン・ジョイ・ランドルフが助演女優賞を受賞した。