🎬『九十歳。何がめでたい』前田哲監督/99分/6月21日より新宿ピカデリー、ミッドランドスクエアシネマにて全国ロードショー公開
断筆宣言をした90歳の作家・佐藤愛子(草笛光子)は、何もすることがなくて、新聞やテレビをぼうっと見て、日々を過ごしていた。同じ家の2階には、娘・響子(真矢ミキ)と孫の桃子(藤間爽子)がいるが、愛子の孤独な気持ちは伝わらない。
同じ頃、大手出版社に勤める編集者・吉川真也(唐沢寿明)は、コミュニケーションがうまく取れず、パワハラ、セクハラと問題となり謹慎処分になってしまった。妻や娘にも愛想を尽かされ、仕事にプライベートに悶々とする日々だ。
そんなある日、吉川の所属する編集部では愛子の連載エッセイ企画が持ち上がり、吉川が愛子を口説き落として、晴れて担当編集に!俄然、張り切る吉川だったが……。
前田監督と草笛光子さんは『老後の資金がありません!』でもタッグを組んでいる。実際の草笛光子さんも90歳!見ているだけで「元気」のお裾分けになる。
草笛光子と唐沢寿明の息がぴったり。ずけずけものを言う作家から日頃の鬱憤の吐口扱いを受ける虐められキャラのような編集者さん。ご機嫌をとるのに、東京の美味しいものを手土産にいつも品を変えて持ってくる。
いつのまにか娘や孫までが今日の貢ぎ物は?と楽しみにするようになる。
唐沢さんは2枚目半ぐらいの中年で、仕事場でも家庭でもうまくいかない崖っぷち男。この役がぴったりハマってる!監督さん、いい人見つけた!