🎬『河内カルメン』鈴木清順監督/89分/1966年
河内の百姓の娘麗子(野川由美子)は、個性的な美しさと均整のある肉体で村中の男を魅了させていた。工場主の息子で大学生の彰(和田浩治)も露子に夢中で、露子もまた彰に強く魅かれていた。
ある夜、2人のことを妬んだ村の若者たちに処女を奪われたり、母のきく(宮城千賀子)が父親以外の男と関係するのを見たりした彼女は、大阪に家出した。
大阪では同級生雪江(松尾嘉代)の世話でバーに勤めた。客で同郷だという勘造(大辻伺郎)は露子に惣れこんで、その挙句、会社のお金を使い込んで露子のアパートに同居するようになって……。
原作は東光。お客はたった3人だったがすっごい映画だった。女の人生のごった煮映画❗️
58年前の映画で、レイプ、家庭内の問題、大金持ちの変態老人、同性愛、ヒモ、詐欺、男女の友情、殺し……そんなもりたくさんの半生を描き切っている。
多少の傷をおっても、裏切りにあっても、最後まで自分を見失なうことなく生き抜く「女」を野川由美子が堂々と演じていた。