🎬『白日青春 生きてこそ』ラウ・コックルイ監督、脚本/香港、シンガポール/111分1月26日より新宿シネマカリテ他にて順次ロードショー公開。
パキスタンから香港に来た難民の両親のもとに生まれ、香港で育った少年ハッサン(サハル・ザマン)は、家族とともにカナダへ移住することを夢見ていた。ところがある日、父が交通事故で亡くなり、その夢は突然奪われてしまう。
ハッサンは母親の心配をよそに、難民の子どもらに盗みを働かせるギャング集団に加わる。しばらくしてハッサンは警察のギャング対策で追われる身となる。
一方、1970年代に本土から香港に泳いで密入境したタクシー運転手チャン・バクヤッは、警察官として働く息子との関係がギクシャクしていた。バクヤッはハッサンの逃亡を手伝うことを決心。2人の間には徐々に絆が芽生え始めるが、ハッサンはバクヤッこそが父の命を奪った事故を引き起こした運転手と知る。
このところ、移民問題をテーマにした映画をよく観ている。今作の香港移民事情は思っていたより相談窓口もあって、ゆるい感じを受けたが、何か事故や事件が起きると容赦がない。
そこで長年タクシー運転手をやってる男は、ハッサンに関わるまで、息子とは打ち解けていなかったがその他は安定した生活を送っていた。今では住民権もあって、息子は警官上司の娘と結婚。その嫁だって優しい。
そんな男が10歳のハッサンを見て自責の念だけではなく、今まで悔いてきた妻のことなかなか香港に呼べなかった息子の少年時代を思い返したのだろう。
話は変わるが、香港のタクシー運転手の権利金と家を買うお金が同等ぐらいですごく迷ってタクシー運転手の権利を買った という話があって、大変な苦労をして来たんだろうと理解した。
★香港の名優アンソニー・ウォンが、わけあって息子と打ち解けられない偏屈なタクシー運転手チャン・バクヤッ(陳白日)を演じ、台湾の第59回金馬奨最優秀主演男優賞を受賞。この大スターを相手に堂々とした演技でデビューしたパキスタン出身、香港在住の少年サハル・ザマン。第41回香港電影金像奨最優秀新人賞を受賞。