2023年10月28日

第36回東京国際映画祭(6)『MY K)NIGHT マイ・ナイト』

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🎬『MY K)NIGHT マイ・ナイト』中川龍太郎監督、脚本/91分/ガラ・セレクション/12月1日公開

一夜かぎりの恋人として女性を癒す「デートセラピスト」の刹那(川村壱馬)、イチヤ(RIKU)、刻(吉野北人)は今日も「仕事」に向かう。

刻は、夫に浮気され満たされない心を抱える沙都子(安達祐実)は、憂さ晴らしに刻とデートする。

刹那は、余命わずかな母親に婚約者を紹介したい高校教師の灯(穂志もえか)から、婚約者のふりをして母親に会ってほしいと頼まれる。

イチヤは、人気インスタグラマーのmiyupo(夏子)は、イチヤを伴って中華街の人気店を巡り、料理や自分の写真をSNSに投稿していく。

女たちの希望どおりにおもてなしする男も女もまだ若くて人並み以上の美男美女。男はそういう仕事だから嫌味のないし美男はいいが、女はいろいろあっていいのに……と後期高齢者のミッキーはひがんでしまった。

一番年嵩の高い安達祐実がとっても良かった。上品な口調、うちに秘めた悲しみも上手く表現できていて、話の展開が独特だった。一夜限りで終わってしまう(リピートはできるが)には残念で、お友達付き合いに発展してもらいたいなぁと思ったぐらいだ。

ところでお値段は、おいくらですか。
posted by ミッキー at 22:24| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月27日

第36回東京国際映画祭(5)『市子』

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昨日、痛いアクシデントがあった。だから今落ち込み中……ホント歳は取りたくなーい!

🎬『市子』戸田彬弘監督、原作、脚本/125分/Nippon Cinema Now部門/12月8日公開

川辺市子(杉咲花)は、同棲してから2年の恋人・長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズをされた。涙を流して喜んだ市子だったが、翌日、突然失踪。

長谷川は途方にくれるが、市子と関わりがあった人たちを訪ねていくと次第に彼女の底知れない衝撃的な過去が浮かび上がってきて……。

戸田彬弘監督が主宰する劇団チーズtheater旗揚げ公演作品。サンモールスタジオ選定賞2015では最優秀脚本賞を受賞した舞台「川辺市?のために」が原作。い

一回見ただけではちょっと理解できなかったが、市子を演じる杉咲花に釘付け。今年の主演女優賞レベル。絶対もう一度観たいと思った。

遠因は市子の母親のセックス依存性だが、一言、二言では説明できない複雑さと異様さである。最初の夫(多分市子の父親)は暴力を振う男ですぐにいなくなったが、その時には市子がお腹にいて、出生届はその男の子として届けるべき期間だったが、暴力を振うような男と関わりたくないので「無戸籍」になって成長した「市子」。

無戸籍と言えば中国のひとりっ子政策で男の子が欲しいので女の子が生まれると届けを出さない女の子が多いと聞くが、今作は日本の30〜40年前のお話。今現在でも800人ほどいるらしい。

映画として心に突き刺さる作品だった。


posted by ミッキー at 20:11| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月26日

第36回東京国際映画祭(4)『平原のモーゼ』

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🎬『平原のモーゼ』チャン・ダーレイ監督/中国/432分/「TIFFシリーズ」

1990年代の中国・東北地方の産業都市が舞台。そこで起きた連続殺人事件の犯人を追う青年ジュアン・シュー刑事と、その事件を取り巻く人間模様を6話で描いている。

原作はン・シュエタオのベストセラー小説。


始まりのシーンは、青年刑事の両親が公園でお見合いするシーンから始まる。男は無学だが働き者、女は落ち着きにある理知的な女性で特に文学や芸術に深い知識を持っている。女は結婚しても本が読めるような生活ができればと、慎ましい条件をつけて結婚を承諾。

そして生まれたのがドン・ズージェン演じる刑事さんジュアン・シュー。彼は同級生で美しい少女リー・フェイ(チウ・ティエン)に好意を持っていて、彼女はジュアン・シューの母親にとても可愛がられていて、本を読んでもらったり、貸してもらったりして家族ぐるみの生活が続いた。

その頃、近くの河川敷で連続殺人事件があったり、不景気で工場従業員のリストラがあるなどして、不穏な空気が流れる。qそんなある日少女は遠くに行ってしまう。お別れに『クリスマスイブに会おう」と固く約束して別れたが……。


長い映画だから気に入らなかったら、一話ぐらいで出てこようと思っていたが、この家族たちの行き先、中国の変化、連続殺人事件の真相などで目が離せなくなった。

結局、全編見たのはほんの2、3人ではないかと思うが、少年の成長、夫婦のこじれなどの普段の生活に連続殺人というミステリーが加わった長編ドラマに仕上がっていた。

posted by ミッキー at 12:21| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする