🎬『普通の人びと 彼らを駆り立てる狂気』マンフレッド・オルデンブルク監督、脚本/ドイツ/58分
一般市民を中心に編成された第101警察予備大隊。職業は多岐にわたっているが狂信的な反ユダヤ主義者というわけでもなかった。ドイツが占領した地域を規則に従って守る準警官という仕事内容で集められた人たち。
彼らはポーランドに連れて行かれた。ある朝、皆が揃ったところで、温厚なタラップ少佐が涙ながらに話したことは「ポーランドにおいてユダヤ人を殺す役目で集められたが、ここで拒否することもできる」と呼びかけてくれた。少佐も直前まで知らされてなかったのだ。
しばらく沈黙が続いたが一人、二人と拒否する人が出て来たが……。
きっと今年のNetflix No.1❗️
ドイツ・ナチス関連の映画やドキュメンタリーはほとんど見ているが、これは普通のドイツ市民がユダヤ人殺害に関わっていく姿が克明に描かれていた。見た後もなかなか現実には戻れなかった。人間が狂気に陥ることは現在に於いても無縁ではないと改めて感じた作品だった。
★ちくま学芸文庫『増補 普通の人びと:ホロコーストと第101警察予備大隊』クリストファー・R・ブラウニング著、訳谷喬夫で再販が決定したらしい。