今朝のテレビで山形のアケビ農家のことをやっていた。そういえば、随分前に山形ドキュメンタリーに行った時に定宿近くの八百屋でアケビが山盛り200円ぐらいで売っていて、パックリ割れたアケビにハエがいたので買わなかったことを思い出した。10 月いっぱいが取れる時期なので、今度は久しぶりに食べてみようと、もう気分は(山形」に行っている。
🎬『草原に抱かれて』チャオ・スーシュエ監督/中国/96分
モンゴルの都会で馬頭琴を現代風にアレンジして演奏するミュージシャンのアルスは、兄一家と暮らす老齢の母から携帯に連絡があったので、折り返しかけて見ると、かけたことも、次男のアルスの名前も覚えていない。気になって兄一家の住む地に車で向かう。
そこには檻のようになった部屋に母はぼんやり座っていた。時には脱出してしまう認知症の母を兄夫婦がやむなく檻に入れているが「家に帰りたい、帰りたい」と言う母。アルスは兄が止めるのも聞かず、5年前まで住んでいた草原の家に母を連れて行った。
人の手を借りて一応住めるようにするが、母はすぐどこかに行くので長い綱を母につけてアルスと離れないようにした。家に帰って来たのに、また「家に帰りたい」といい募るのだった。
中国の作品。きっとモンゴルの平原で撮影されたのだろう。大画面から溢れるばかりの大平原の天候の移り変わりの中で人間の営みが手探りで描かれていた。惚けた母の求める「家」はどこか……そこにはどんな思い出があったのか幻想的な音楽と共に探っていくロードムービーの末に見る母の笑顔に感動した。
★最後に流れる女声の歌声は、地声も頭声も見事にひとつづきになっていた。