🎬『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』デビッド・ミデル監督、脚本/アメリカ/83分/9月15日よりヒューマントラストシネマ渋谷、センチュリーシネマにて全国順次ロードショー公開。
2011年11月19日、早朝のニューヨークの下町。心臓疾患と双極性障害を患うケネス・チェンバレン(フランキー・フェイソン)は、寝ている時に医療用の通報装置を誤作動させてしまった。
医療センターから機器を通じて、異常がないから確認してきたが、起きたばかりの頭で的確な返答ができなかったので、センターが警察に連絡。すぐに安否確認にやって来た地元の3人の警官に、ケネスはドア越しに通報は間違いだと伝えるが信じてもらえなかった。
最初は普通に対応していた警官たちは、確認するためにドアを開けるのを絶対いやだと言い張るケネスに不信感を募らせて、次第に威圧的な態度や差別用語を口走っていく。
無実の老黒人が白人警官に殺害されるまでの90分間を、リアルタイムで描かれている。もちろん実話。
なかなかドアを開けて確認させないのを「悪事をやってる」「他に誰かいる」などと思い込んだ警官が執拗に鉄の玄関ドアを叩きまくる。その音で観ているこちらは「やめてー」っと叫びたくなった。
男の元には家族から電話も入っていて近くに住む姪がアパートまでくるが、どんなに説明してもドアのそばに来させない。
警官は3人。威圧的で差別的言葉を発すると前から問題のある威張ってばかりの警官。「病人だからドアを叩くのはやめた方がいい」と忠告する警官。そして言うことをなんでも聞く新米警官。
事件後、有罪判決にはならなかったらしいが、それなら今でもニューヨーク州の警官をしているのか。
★モーガン・フリーマンが主演してもいいのに と思ったが、やっぱりフランキー・フェイソンさんで◎