台風一過も快晴とはいかず、大雨の情報が入る。新幹線も止まっていてお盆帰省もままならない。どこにも出掛けていないミッキーは空模様を見ながら伏見ミリオン座へ。
🎬『アウシュヴィッツの生還者』バリー・レビンソン監督/カナダ、ハンガリー、アメリカ/129分
1949年、ナチスドイツの強制収容所アウシュビッツから生還したハリー(ベン・フォスター)は、アメリカでボクサーとして活躍しながら、生き別れた恋人レア(ダル・ズーゾフスキー)を捜していた。
レアに自分の生存を知らせるため「自分が生き残ることができたのはナチスの賭けボクシングで同胞のユダヤ人たちに勝ち続けたから」と新聞記者に告白して世間の注目を集める。しかしレアが見つかることはなく、彼女の死を確信したハリーは引退。
それから14年の歳月が流れ、別の女性(ビッキー・クリーブス)と結婚。息子アランにも恵まれ、商売も成功して、新たな人生を送るハリーのもとに、レアが生きているという報せが届く。
『レインマン』のバリー・レビンソン監督が、アウシュヴィッツから生還したハリー・ハフトの半生を、息子アラン・スコット・ハフトがつづった実話をもとに映画化した作品。
とても丁寧に作られていた。
収容所でナチスに「NO」というのは死を意味する。ユダヤ人同胞から「野獣」と呼ばれようとも、目の前で恋人をナチスに連れ去られた男には「生き抜いて彼女をさがし出す」ために戦い続けるしかない。
ハリー・ハフト役のベン・フォスターはアウシュヴィッツの時は目だけぎらついて痩せこけていたが、のちには恰幅の良い親父になっていた。同じ俳優さんとはよく見ないとわからなかった。