2023年08月06日

豆腐作りも人生も手抜きなし 8月18日公開『高野豆腐店の春』

🎬『高野豆腐店の春』三原光尋監督、脚本/120分/8月18日よりシネ・リーブル池袋、新宿ピカデリー他にて全国ロードショー公開

尾道の町に古くから店を経営する高野(たかの)豆腐店。生真面目で頑固な父・高野辰雄と明るくて気立てのいい娘・春は地道に豆腐を作り続ける毎日を送っている。

陽が昇る前に厨房に入り豆腐を作る父と娘。2人を取り巻く昔ながらの仲間たちとの和やかな時間。そんな日常にそれぞれの新しい出会いが訪れる。

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朝が早い商売といえばパン屋か豆腐屋だ。パン屋は新しい店がどんどん開店するが、一方の豆腐屋は閉店が相次いでいる。今回お届けする映画は、そんな中、広島県・尾道で地道に豆腐屋を営んでいる父娘のお話。

陽が昇る前から始まる豆腐屋の一日。裸電球の明かりの下で店主の高野辰雄(藤竜也)は丁寧に豆腐作りを始める。しばらくすると娘の春(麻生久美子)が「おはようございます。今日もよろしくお願いします!」と元気よく入ってくる。豆腐製造は一度作り始めたら中断できないし、時間との勝負だ。2人して阿吽の呼吸で作業は進むが、ニガリを入れるタイミングは辰雄の長年の勘がものをいう。これだけは娘といえども任せられない。

ひと通り作業が終わると厨房の隅で、湯気の立つ豆乳を味わう父娘。微笑みあっている。画面から情愛と豆の香りが漂ってくるようだ。

監督は『村の写真集』(2004)、『しあわせのかおり』(2008)に続き、藤竜也✕三原監督の3度目のタッグ。三原光尋監督渾身のオリジナル脚本に惚れ込んだ藤は、出演を熱望。そして、辰雄の娘・春(はる)役を演じるのは麻生久美子。

麻生はデビューから間もない1997年に、藤の主演作『猫の息子』に出演しており、本作で26年ぶりに親子役として藤との共演を果たした。


また、偶然の出会いから親しくなる独り身の老婦人・中野ふみえ役に中村久美。頑固な辰雄が心惹かれてゆく淡い恋模様も描かれる。


posted by ミッキー at 07:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする