2023年08月28日

アイヒマン、最期の6ヶ月 9月8日公開『6月0日 アイヒマンが処刑された日』

🎬『6月0日 アイヒマンが処刑された日』ジェイク・パルトロウ監督、脚本/イスラエル、アメリカ/105分/9月8日より新宿シネマカリテ、名古屋伏見ミリオン座にて全国ロードショー公開。

1961年。ナチス・ドイツの戦争犯罪人であるアドルフ・アイヒマンに死刑の判決が下された。

リビアから一家でイスラエルに移民してきた少年ダヴィッド(ノアム・オヴァディア)は、授業中に、ラジオから流れるそのニュースに聞き入る先生や同級生たちを、不思議そうにただ見つめているだけだった。

放課後、ダヴィッドは父に連れられて中規模の鉄工所に連れて行かれた。ゼブコ社長(ツァヒ・グラッド)が狭い煙突型の炉の掃除ができる少年を探していたのだ。貧しい父のために熱心に働くダヴィッドだったが、社長室にあった金の懐中時計を盗んでしまう。それは社長がイスラエル独立闘争で手に入れた大切な戦利品だった。

そんなダヴィッドだったが機転がきき、すばしっこいので社長に気に入ってもらい、学校より鉄工所に入り浸るようになった。

鉄工所には、左腕に囚人番号の刺青が残る板金工のヤネク(アミ・スモラチク)、技術者のエズラ、鶏型のキャンディがトレードマークのココリコたちが、ダヴィドをかわいがってくれた。

そんな時、ゼブコの戦友で刑務官のハイム(ヨアブ・レビ)が、極秘のプロジェクトを持ち込んできた。アウシュビッツで使われたトプフ商会の小型焼却炉。燃やすのはアイヒマン。工員たちに動揺が広がって……。

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ここまであらすじを書いておいて、言うのもなんだけど、なんの情報も入れずに見てほしい作品❗️

過去に『オペレーション・フィナーレ』『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』があったが、視点を変えて描かれていた。

題名の6月0日とは 5月31日の真夜中で、6月1日になろうとする その瞬間に処刑されたこと。
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2023年08月27日

復讐の旅の道連れに 9月1日公開『復讐の記憶』

🎬『復讐の記憶』イ・イルヒョン監督、脚本/韓国/128分/9月1日よりシネマート新宿、9月8日より伏見ミリオン座にて全国ロードショー公開

80代の老人ピルジュ(イ・ソンミン)は、遠い昔に家族全員を理不尽な出来事で亡くしていた。家族を死に至らしめた裏切り者への復讐を心に硬く決めて、ファミリーレストランで最高齢アルバイトとしてひっそりと生きて来た。

認知症気味になった今、自分の記憶が続かないと感じた彼は、殺すべき5人の名を指に刺青して、 60年前から計画していた復讐殺人を決行すべく銃を手にして立ち上がった。

ピルジュの同僚で仲良くなった貧しい青年インギュ(ナム・ジュヒョク)を1週間の約束で運転手に雇って実行に移すが、何も知らないインギュは殺人現場付近で監視カメラに映り込んでしまい、容疑者にされてしまう。

記憶を完全に失う前に復讐を成し遂げたいピルジュと、警察に追われながらもピルジュを制止するため同行するインギュ。二人の予測不能な復讐の旅は、やがて衝撃の真実が明らかになって……。

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こんなような映画見たなあと思いながら一気見。調べてみたら、主演がクリストファー・プラマーのカナダ・ドイツ合作映画『手紙は憶えている』を原作にして韓国の歴史を織り交ぜて作った作品。日本の統治時代だから日本人も出て来たが、日本語も俳優さんも「日本風」で興ざめ。無名の俳優さんで良いから日本人を使って欲しかった。

警察の後手後手は現実感がなかったが、韓国映画独特の勢いがあって楽しめた。






posted by ミッキー at 12:41| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年08月26日

8月25日公開映画(2)『あしたの少女』

🎬『あしたの少女』チョン・ジュリ監督、脚本/韓国/138分/ミッドランドスクエアシネマにて


就職希望の高校生3年生のソヒ(キム・シウン) は、担任教師から大手通信会社の子会社であるコールセンターを薦められてインターンとして働き始める。しかし会社は従業員同士に競争させたり、約束の成果給も3ヶ月後とかインターンにはないなどと言ったりして払ってくれない。

そんなある日、ソヒは親切に指導してくれた正社員で若い男性が自殺したことにショックを受け、精神が不安定になる。やがて、ソヒは真冬の池で凍死体となって発見される。

捜査を担当した刑事ユジン(ペ・ドゥナ)はソヒを死に追いやった会社を細かく調べ、隠された会社、高校の「闇の習慣」の真実に迫っていくと……。

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『私の少女』のチョン・ジュリ監督とペ・ドゥナ(この作品では警察官)が再タッグ。

2017年に韓国で起こった実在の事件を基に、ごく普通の高校生少女が過酷な労働環境に疲れ果て自死へと追い込まれていく姿を描いた社会派ドラマ。

韓国映画で、やはりコールセンターのお話がある。3年前のあいち国際女性映画祭でオープニングを飾った『若者の光』を思う出した。そこでは数分のトイレでも告げて行くので(当然、規定以上かかると引かれる)若い青年が紙オムツをしているという驚きの作品があった。 

http://www.mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/477194242.html#

韓国にだけ特定したことだろうか……。

今日観た作品は希望は見えなかったし、辛いばっかりの映画だった。

帰りの通路で女の人お二人が「うちらも辛い時も嫌な時もあるけど、死ぬまではなかったことない?」「不満はあっても、わたしたちも黙ってないもんね」などという会話が聞こえた。

posted by ミッキー at 23:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする