🎬『遺灰は語る』パオロ・タビアーニ監督、脚本/イタリア/90分
1934年にノーベル文学賞を受賞した文豪ルイジ・ピランデッロは、死の間際に、葬儀は行わず火葬にして遺灰を故郷シチリアも岩の間に埋めるように遺言を残すが、独裁者ムッソリーニは彼の名声を利用するため遺灰をローマの仮の埋葬場所に納められた。
戦後、ピランデッロの遺灰はようやくシチリアへ帰還することになった。シチリア島特使(ファブリツィオ・フェラカーネ)がその重要な役目を命じられる。しかし、アメリカ軍の飛行機に「遺灰」と一緒では不吉だと乗員は降りてしまい、仕方なく汽車に乗って陸路を行くが、途中、遺灰の入った木箱が消えてしまう。
イタリア映画祭で上映された作品。監督さんは『笑う男』『ひばり農園』の方
文学には詳しくないので分かりにくい作品だった。
汽車の中で遺灰が紛失して大探しするが、男たちのポーカーをするための台になっていた。
やっとの思いで故郷に着いた遺灰は、大人用の棺は熱病が流行したために無くなり「子供用の棺」で葬列をくむが「小人さんが死んだの?」という子どもの言ったことが、軽い笑いとしてさざなみのように広がっていった。