🎬『プチ・二コラ パリがくれた幸せ』アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブル監督/フランス/86分
パリの街にある小さなアトリエ。イラストレーターのジャン=ジャック・サンペ(声:ローラン・ラフィット)と作家のルネ・ゴシニ(声: アラン・シャバ)は、ニコラと名付けた少年のキャラクターを主人公にして物語を作っていた。
いたずら好きなニコラがクラスメイトたちと過ごす愉快な日々を描きながら、サンペ自身は自分が叶えられなかった「幸せな少年時代」を追体験していく。一方のゴシニは、過去の悲劇を胸に秘めていた。
フランスで50年以上にわたって愛され続ける児童書「プチ・ニコラ」をアニメーション映画化。親友同士でもある原作者2人の波乱に満ちた人生に「プチ・ニコラ」の物語をまじえて描いている。
ニコラの作家の2人は少年の名前を決めたり、両親の職業を決めたり、毎日通う学校も様子など、相談しながら決めていく。それがとってもきめ細かく「ニコラの誕生」に自分の人生や叶えられなかった生活を満たして行って、幸せな気分にしてくれた。
白紙の画用紙に鉛筆を走らせると、学校ができて、家の門扉や庭ができて、いとも簡単に描かれていく。街の背景も手抜かりなしで「絵」ということを忘れそうになった。
★ジャン=ジャック・サンペ氏は去年の夏89歳でお亡くなりになった。ニコラが「僕も死ぬの?」って聞いていたシーンがあった。サンペ氏は「ニコラはずっと生き続けるよ」と言っていた。
★時代も国も違うが、ベルギーの、漫画家エルジュの「タンタンの冒険」を思い出した。タンタンは13、4歳でちょっとニコラよりお兄さん。