2023年04月24日

『わたしの見ている世界が全て』センチュリーシネマにて

久しぶりに本屋でゆっくりした。本の値段が高いのでびっくりした。いつもの文藝春秋と「無子高齢化(出生数ゼロの恐怖)」岩波から出ていて1700円。今読んでいる最中だがゴールデンウィーク中で読みきりたいと思っている。前はスイスイ読めたが今はすぐ眠たくなって……トホホ状態。

🎬『わたしの見ている世界が全て』佐近圭太郎監督、脚本/82分/センチュリーシネマにて

遥風(森田想)は大学を出て東京でベンチャー企業で活躍していた。目標達成のためには手段を選ばないやり方に「パワハラ被害も出ている」と上司から注意を受けたのを理由に退職。

時期を見て自ら事業を立ち上げて見返そうと部下1人を誘って準備に取り掛かかった遥風だったが資金面で苦戦していた。

そんな時、母の訃報を受けて実家に戻った彼女は、実家を売却して現金化することを家族に提案。姉(中村映里子)は興味を持たず兄(中崎敏)と弟(熊野善啓)は猛反対するが、遥風は彼らを実家から追い出すために策略をねる。

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これ、とっても面白かった。緊張感がずっと切れなくて、台詞が強烈で兄妹と言えども遠慮なくグサグサと切り込んでくる。切り込まれた人も、返す言葉や言葉でなく態度で示すあたりが4人とも的確で、鋭くて「正直」。

まあ、これは「気持ちに正直」映画❗️まだみておられない方は是非、お楽しみあれ。

★この映画の終わり方は「ここからはあなたが作って〜」と言われているようだった。


posted by ミッキー at 11:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月23日

舞台はモンゴルの「大人のおもちゃ屋」4月28日公開『セールス・ガールの考現学』

🎬 『セールス・ガールの考現学』センゲドルジ・ジャンチブドルジ監督/モンゴル/123分/4月28日より新宿シネマカリテ、名古屋センチュリーシネマにて順次ロードショー公開。

理系女子のサロール(バヤルツェツェグ・バヤルジャルガル)は、バナナの皮で転んだ顔見知りのクラスメイトに頼まれて、1ヶ月の間、アダルトグッズの店でアルバイトをすることになった。

学校が終わってから夜まで店でバイトしてから、一人で優雅に暮らすロシア語を話すモンゴル人のオーナー・カティア(エンフトール・オィドブジャムツ)の住むマンションに売上金を毎回持参するまでが仕事だった。

気難しいカティアに気に入られたサロールは、彼女と話すうちに「親の期待に逆らえず自分を抑えている」ことに気づく。

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化粧もせず、おしゃれにも関心のないサロール。こんな子がアダルトショップで働けるかと心配になる。お店には冷やかし半分の客が来たり、これどうやって使うの とか聞かれても、サロールが表情もなくボーッとしているので客もつまらないみたいだ。

買う人はササっと会計して出ていくので、案外、うってつけのアルバイトかもしれない(でも配達先きで襲われそうになった時は驚いたが)。

いろんなことを経験したり、カティアとお付き合いしたりする中で徐々に表情が明るくなって、おしゃべりもおしゃれもそして性のことも無理なく描かれていた。

★今までのモンゴル映画とは違い、サロールの自宅の様子、モンゴルの街の風景が目新しく映った。
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2023年04月22日

4月21日公開映画(2)『レッド・ロケット』

🎬『レッド・ロケット』ショーン・ベイカー監督、脚本/アメリカ/130分

2016年のアメリカ、テキサス。元ポルノスターでいまは落ちぶれて無一文のマイキー(サイモン・レックス)は、故郷である同地に舞い戻ってくる。その地で暮らす別居中の妻レクシー(ブリー・エルロッド)と義母リル(ブレンダ・ダイス)に嫌われながらも、なんとか彼女たちの家に転がり込んだ。

長らくいなかった故郷にまともな仕事はなく、昔のつてでマリファナを売りながら生計を立てていた。

そんなある日、ドーナッツ店で働く若い娘ストロベリー(スザンナ・サン)と出会い、ポルノ女優の素質あり❗️と見込んだマイキーは再起を夢みるようになるが……。

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いい加減な男が主人公。元ポルノ(大)スターらしいが、出てくる元妻、その妻の母親、隣に住む無職ブラブラ男、ドーナッツ屋のバイト穣等々、みーんないい加減な面々。

このドーナッツ屋のバイト同僚の人(主だったセリフもなく、出番も1分足らず)だけがまとも。あ、もう1人、いや1匹、不思議な顔したわんちゃん(アニマル演技賞もの)ぐらいだ。

でもストーリーはグダグダだが観た後、妙に「後を引く」作品。監督の前作は『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』。これ試写と映画館で3回観た。多作ではないが素晴らしい才能の持ち主だ。


★実際にポルノ出演経験があるサイモン・レックスがマイキー役を演じ、インディペンデント・スピリット・アワードやロサンゼルス批評家協会賞などで主演男優賞を受賞。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

★ベイカー監督自身、スザンナ・サンを映画館でスカウト。
posted by ミッキー at 20:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする