2023年03月18日
大阪アジアン映画祭2023(7)『マックスとミンとミャーザキ』『白日青春』
🎬『マックスとミンとミャーザキ』パドマクマール・ナラシンハムールティ監督/インド/135分/日本初上映
音楽活動をしているマックスは同棲していたミンに恋人ができて、家具や電気製品を分けて別れたが、ミンの愛猫ミャーザキは猫アレルギーのマックスが当分の間預かることになった。
マックスと不仲の父親ラメーシュは実業家だが不眠の悩んでいてカウンセラーにかかっている。
マックスの祖父シュリダール(ラメーシュの父)は有名な古典歌謡の歌い手で今は高級老人ホームに入っている
そんな祖父、父親、息子3代のドラマ。それぞれに苦手意識があったり、女性に向き合う性格も違ったりする中でいつしか理解していくストーリー。普遍的な内容ではあるが、インド独自のカースト制、男尊女卑が重くならずにサラッと織り込んであった。
★題名のミャーザキは宮崎駿から名前をもらった猫の名前。
🎬『白日青春』ラウ・コックルイ監督/香港、シンガポール/111分/日本初上映
タクシー・ドライバーの仕事を誇りを持ってやってきたチャン・バクヤッ(アンソニー・ウォン)は、中東からの移民を見下していたが、ある思いがけない事故でハッサンの父親を死亡させてしまった。
後悔したチャンはハッサン(サハル・ザマン)を守ろうと一緒に行動するようになって……。
アンソニー・ウォンさんは第14回のこの映画祭で観客賞を受賞した香港映画『みじめな人』や1994年の香港電影金像奨(香港アカデミー賞)でアカデミー主演男優賞を受賞した『八仙飯店之人肉饅頭』でミッキーは忘れられない俳優さんになった。
今作もハッサンへの罪滅ぼしから始まった行動が、今までの自分の身勝手さに気付きはじめていくという展開がきめ細やかに描ききっていた。
★初長編のラウ・コックルイ監督は2022年金馬奨の最優秀新人監督賞と最優秀脚本賞を、アンソニー・ウォンに最優秀男優賞を受賞。