今日から大阪へ。大阪アジアン映画祭と豊中で開催される「シニア映画祭」に行く。途中2日間だけ名古屋に戻るが、東京に行くことを思えば近いので平気だ。もちろん青春切符と近鉄株主優待券を使って行く。泊まるところは8泊で20000円。今米原手前を走っている。
🎬『窄路微塵(きょうろみじん)』ラム・サム監督/香港/115分/2022/日本初上映
停滞する経済や人口流出で厳しい状況にある香港に、コロナの流行が追い討ちをかける。清掃会社を経営するチャク(ルイス・チョン)は、仕事が減り消毒液が不足して会社の危機が迫っている。
そんな時、シングルマザーのキャンディ(アンジェラ・ユン)は、幼い娘のためにまともな職に就こうとチャクの店で仕事をするようになる。雇う余裕はなかったが必死な様子にテスト期間をしてから決めると言う。
生真面目なチャクと違って少しいい加減な性質のキャンディだが、幼い娘のために一生懸命に働く姿に雇い主と従業員の信頼感は深まって行くが……。
時間ギリギリに行ったので後方の席になってしまい、ほとんど字幕が見られなかった。映画スクリーンと耳だけの感想。朝5時前に起きて名古屋から来たので居眠り💤のおそれありと思ったが、その心配はなかった。
スクリーンからはいつもと違う香港の裏寂しい町、耳からは郷愁を誘う古典的な楽器と新しい電子音がミックスされていた。音を入れるタイミングも良かった。
🎬『流水落花』カー・シンフォン監督/香港/92分/日本初上映
ティンメイ(サミー・チェン)とバン(アラン・ロク)夫妻は養育里親としていろいろな事情を抱える子どもたちを受け入れている。他人には心を閉ざし話をしないサム、口蓋裂でいじめに合っているファー、心優しいミン……
養育里親の微妙な役割が気になった。里親の準備期間とも違うようだ。でも子らにとってはそんなことは理解できないだろう。
この夫婦に縁があって預かる子に悪い子たちはいなかった。学校で暴力を振るう子はそれなりの理由があったし、無断で外出した子も理由があった。
夫婦がなぜ子らを預かるようになったか、だんだんわかって来る。目はどうしても事情のある子らに向けがちだったが、これは夫婦の物語のように感じた。
★最後に流れる歌がとてもよかった。あのお声は、きっとサミー・チェンさんだと思う。
★題名の意味を調べた。
落ちた花が水に従って流れる意でゆく春の景色。物事の衰えゆくこと。時がむなしく過ぎ去ること。男女の気持ちが互いに通じ合い相思相愛の状態にあること。