🎬『オマージュ』シン・スウォン監督、脚本、プロデューサー/韓国/108分/3月10日よりヒューマントラストシネマ有楽町、伏見ミリオン座にて全国ロードショー公開
女性監督のジワン(イ・ジョンウン)は夫と大学生の息子の三人暮らし。自作の映画の評判も良くなく行き詰まっていた。そんな時に古い映画の修復の仕事が舞い込んできた。お金にも困っていたので即座に引き受けた。
それは1960年代の女性監督ホン・ウノンの作品『女判事』で35mmフィルムで撮られたものだったが、一部音声が消えていたり、検問でシーンが欠落していたものだった。ジワンはその欠落した部分をいろんな手をつくして繋げていく。
監督さんの個性がピカッと光る作品だった。
映画作りも母親としても中途半端で、息子からも「母さんの映画つまんない」と言われてしまうジワンが、韓国初の女性判事が毒殺された実話を映画化した『女判事』の修復作業にかかわることになる。
検閲でカットされたシーンがあることに気づいて、そのフィルムを探す旅に出たジワンは、今よりずっと女性映画監督が製作困難だった話や廃館になった古い映画館を訪れるというストーリー。
女性監督を演じたイ・ジョンウン、『女判事』を撮ったホン・ウノン監督、そしてこの映画を撮ったシン・スウォンの「女性監督三人力」に身体が熱くなった。
★主人公ジワン役は、「パラサイト 半地下の家族」で高台の豪邸に暮らす社長一家の家政婦を演じたイ・ジョンウン。