2023年02月23日

2月23日公開映画(1)『ワース 命の値段』

🎬『ワース 命の値段』サラ・コランジェロ監督/アメリカ/118分

2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロの被害者と遺族に、補償基金プログラムを立ち上げる。その特別管理人を任された弁護士のケン・ファインバーグ(マイケル・キートン)は独自の計算式で、一人ひとりの補償金額を算出する方針を打ち出す。

多くの有能な若者を雇い特別チームを作るが、被害者遺族が抱えるさまざまな事情と彼らの喪失感や悲しみに接する中で、いくつもの矛盾にぶち当たる。

対象者約7000人の80%の賛同を得る目標の作業が進まず、プログラム反対を掲げるグループも出てきて、苦境に立たされたファインバーグは大きな決断を下すが……。

C6A82DFA-531A-491D-8BA3-8EA81D7DD237.jpeg

アメリカ同時多発テロ被害者の補償金分配を束ねた弁護士の実話を映画化した社会派ドラマ。

「仕事」を任された著名な弁護士ケネス(ケン)・ファインバーグの回顧録が基になっている。

多発テロのことは忘れていないが、その後にこんな大きな出来事があったとは考えが及ばなかった。国が率先して救済するとは見上げたものだと思っていたら、航空会社2社に訴えが来ると会社は倒産、その余波はアメリカ国にも押し寄せて来るので、肩代わりするということとわかった。

ファインバーグはこれを無料で引き受けていて「名誉」とか「国に恩をうる」のかと思ったが……本当のところはわからない。でも彼が実際に被害者遺族に会い話を聞くうちにだんだん人間味にある表情に変わっていった。マイケル・キートンの冷酷な人間になりきれない複雑な演技が見事だった。きっと実際のご本人の方も満足なさっているのでは、と思った。


posted by ミッキー at 21:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする