🎬『フラッグ・デイ 父を想う日』ショーン・ペン監督/アメリカ/12月23日よりTOHOシネマズシャンテ、名古屋伏見ミリオン座他にて全国ロードショー公開。
1992年、アメリカ最大級の偽札事件の犯人であるジョン・ボーゲル(ショーン・ペン)が、裁判を前にして逃亡した。ジョンは巨額の偽札を高度な技術で製造したが、その顛末を聞いた娘ジェニファー(ディラン・ペン)が口にしたのは、父への変わらぬ愛情だった……。
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名優ショーン・ペンが初めて自身の監督作に出演し、実娘ディラン・ペンと父娘役を演じた人間ドラマ(長男のホッパー・ペンも短いが共演している)。
ジャーナリストのジェニファー・ボーゲルの回顧録を原作に、愛する父が実は犯罪者だったと知った娘の葛藤と家族の絆を、実話を基に描いている。
嘘つきで秘密が多く金銭にだらしない父親でも、自分たちには優しくて一緒にいていつもウキウキしながら過ごした幼い時……。わかる、わかる、と頷きながら見た。ミッキーは反対で父親といるといつ怒るか、いつバイオリン(教え方が厳しくて嫌だった)を弾けと言われるかビクビクしていた。だから60年経った今もそれしか頭に浮かばずない。
娘として世間からとやかく言われる存在だった偽札作りの父と口汚く口論しても、根っこは「父が大好き」な娘。その想いを本にしたことで自分の複雑な心境を乗り越えたと思う。
★タイトルのフラッグ・デイとは、6月14日のアメリカ国旗制定記念日のこと。この日に生まれた人は生まれながらにして全国民に祝福されていると感じる人が多いとか。日本では正月元旦に生まれるとそう思うのかわからないが……。
★ショーン・ペンの監督した『プレッジ』(The Pledge/2001年)も大好きな作品。