栃木県大田原市の地元で映画制作集団「大田原愚豚舎」を旗揚げ。世界の映画祭、東京国際映画祭などで受賞歴を持つ渡辺紘文監督だが、大手映画会社から依頼が来ることもなく、今では脚本も書けずにいた。
そんなある日、旧知のプロデューサーから沖縄での映画制作を打診された渡辺は意気揚々と現地へ向かうが、社長という男に「自分と彼女を主役にしろ」「主演男優賞、主演女優賞を狙えるように」などと無理難題を押し付けられたが、脚本が間に合わなくて追い出されてしまう。
そのまま地元に帰るのも悔しいので今まで作った映画を上映してくれそうな日本各地のミニシアターを訪ね歩くが……。
東京国際映画祭会場やロビーで時々お見かけする渡辺監督が主演。一見、お声をかける雰囲気ではないが、このドキュメンタリーではにこやかに、頭を低くして小さな劇場を回っている。
時には美女と一緒にお風呂に入ったり、お酒を酌み交わしたりしたシーンもあるが、根っこは純情な渡辺監督。
この旅では一度大田原市に帰って、今度は北海道に。ミッキーも行ってみたい北海道浦河郡浦河町にあって、JR浦賀駅から徒歩10分の「大黒座」にも足を延ばしていた。館長へのインタビューや会話も実に良かった。
