今日は試写がなく、まだ観ていない『ファイブ・デビルズ』『月の満ち欠け』『ヴィーガンズ・ハム』の3本絶対見る気でいたが、偶然に友人にあって話が弾んで『月の満ち欠け』は時間が合わなくなって2作品だけになった。
久しぶりに会った友人は映画の会でご一緒した人だったが、お年寄りのお世話で途中で来られなくなった。今は施設に入ったので介護職を週2日だけ働いていて、最近やっと月に2本ぐらい観ていると言って、ミッキーに会えて嬉しそうに話すので20分ほど劇場の椅子で話し込んだ。
どれでもキネマ旬報はずっと買っていて、辛い時や時間のないときに慰めになったと言っていたのでシネマジャーナルを101号から送る約束をして別れた。今年で7本目というのでベストテンも頼んで見たが、「無理無理」と言って断られてしまった。
🎬『ファイブ・デビルズ』レア・ミシウス監督/フランス/96分/センチュリーシネマにて
匂いに超敏感に嗅ぎ分ける能力を持つ少女ヴィッキー(サリー・ドラメ)は、水泳指導員の母ジョアンヌ(アデル・エグザルコプロス)と消防士の父ジミー(ムスタファ・ムベング)に可愛がられて暮らしていたが、学校では髪の毛のことで「便所ブラシ」と囃し立てられていた。
でも匂いに敏感なヴィッキーは大好きなママの匂い集めに一生懸命。今日もママの水泳のお教室に同行して水中エアロビスクを真似たり、後片付けをしていた。
そんな毎日を送っていた時、パパの妹ジュリア(スワラ・エマティ)が訪ねて来た。ママは不機嫌になって、村の人々に不穏な表情が浮かび上がって来たのを見て、ヴィッキーは落ち着かない気持ちになる。
『アデル、ブルーは熱い色』では高校生だったアデル・エグザルコプロス、ええ、もう主婦?子持ち?と驚くが水着姿などはまだまだ若い時のまま。
ファイブ・デビルズは架空の地名の村だが湖も森も美しい。でも恐ろしい地名をつけたもんだ。5人の悪魔の地名では誰も住まないと思うが……。
ヴィッキーは匂い興味でジュリアのカバンに中の小瓶を持ち出す。その匂いを嗅ぐと気を失っている間にタイムスリップしてママとジュリアの若い時の出来事を知るというお話。
詳しくは書けないが、ジュリアの実兄とジョアンヌがなぜ結婚したかちょっとわからなかった。
そしてファイブ・デビルズはパパ、ママ、ジュリア、ヴィッキー、パパと以前付き合っていたナディーヌ(ダフネ・パタキア)だろうか。あ、住民も加わるかな。じゃあヴィッキーははずそう。
🎬『ヴィーガンズ・ハム』ファブリス・エブエ監督、脚本/フランス/87分/名古屋シネマスコーレにて
結婚して30年になる肉屋の夫婦ヴィンセントとソフィー(ファブリス・エブエ&マリナ・フォイス)は、結婚生活も家業の経営も破綻の危機にあった。
そんなある日、店がビーガン(徹底した菜食主義者)活動家たちに荒らされ、ヴィンセントが犯人の1人を殺害してしまう。死体の処理に困ったヴィンセントは、ハムに加工して証拠隠滅を図るが、そんなことなど知らない妻ソフィーがお客に売ってしまう。
だがそのハムは思わぬ人気商品となって……。
シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2022の作品。バッチリミッキー好み❗️妻は儲かることをいいことに、夫婦で人混みに出かけて「生ハム!の仕入れ」に躍起になる。夫はもう止めたいと言っても聞かない。でもハムからペースメーカーのハシキレが出てきて……あ〜それさえ注意していればバレなかったのに。肉屋夫婦に妙に肩入れしてしまった。