2022年12月03日

横浜フランス映画祭2022(2)フランスのストップモーション・アニメーションの世界より『姉妹』『記憶』『レイモンド、もしくは縦への逃避』

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🎬『姉妹』ルイーズ・メルカディエ 、フレデリック・エヴァン監督/15分/2019年

3人姉妹が住む海の近くの土地に、水没の危機が迫っている。土地の年寄りは早くここから逃げるようにと教えてくれるが、三人三様の考えの違いで、姉妹の関係が揺らぎ、それぞれが異なる形で「大災害」「気候大変動」に向かっていく。

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三姉妹のちょっと冷たそうな表情がユニークで、一人ひとりの個性、意見が分かれていく展開が容赦なく描かれていた。

🎬『記憶』ブリュノ・コレ監督、脚本/12分/2019年

老齢の画家ルイと妻のミシェルはこの頃妙な出来事を経験するようになった。少しずつ、家具や物や周りの人々が、現実味を失っていく。頭の混乱(アルツハイマー)を整理するかのように自画像を描いていくルイ。だんだんと顔の皮膚がこわばっていくようだった。表情も変化を細かく表現していた。

2020年アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされた作品。

🎬『レイモンド、もしくは縦への逃避』サラ・ヴァン=デン=ブーム監督/16分30秒/2018年

信心深い独り身の老婆は「このまま男を知らず死んでいくのは嫌だ。どうか素敵な男性とセックスさせてください」と祈っている。頭の中はそのことばっかりだ。郵便配達の男の体にちょっと触っただけなのに「何をするんですか」と驚かれ、女たちからは「もうあなたは手遅れよ」とばかりに笑われる始末。

彼女は美しい綿や絹の端切れでパンティ作りが得意。綺麗なレースをつけてオンライン注文のあった日本に配送している。お小遣い稼ぎしている。

このお婆ちゃんのお声がいいなあと思っていたらヨランド・モローさんだった❗️

1日で短編とアニメ長編を観たが、これが一番だった。監督さんは日本に行きたかったので「パンティを日本に送る」と入れ込んだとか。

posted by ミッキー at 18:53| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする