荒廃した未来。人類最後の男・ラストマン(アレックス・コックス)によって地底世界に派遣されたアサシンは、朽ちた地下壕やそこに棲息する不気味な生物をくぐり抜けた先に、化け物たちが巣窟化した「この世の終わり」を目撃する。

フィル・ティペット監督が『ロボコップ2』の撮影後にアイデアを思いつき「手作りの特殊効果」の製作を開始したが、時代の流れがCG映像に大きく転換したことで中断。それから20年後、ティペット・スタジオの若手クリエイターたちが当時のパペットやセットを倉庫の大掃除に発見。製作開始から約30年を経た2021年に完成したストップモーションアニメ。
『JUNK HEAD』(映画館で3回観た)をすぐに思い出した。同類の手作りアニメでどの画面を見ても「画面を止めて」じっくりと探ってみたくなった。これもちろん映画館大画面で観るのと止めながらDVDでじっくり見るのも楽しめる。
この世の地獄の果ての果てを映像化しているが、浮かび上がってくるものには「醜さ」はあっても「冷たさ」はなかった。