弁護士の城戸(妻夫木聡)は、依頼者の里枝(安藤サクラ)から、亡くなった夫・大祐(窪田正孝)の身元調査を依頼された。
数年前、里枝は子どもを連れて離婚して故郷に戻り、そこで出会った夫と再婚。新たに生まれた子どもと4人で幸せな家庭を築いていた。しかし夫は不慮の事放で命を落としてしまう。
悲しみの中、長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一(眞島秀和)が法要に訪れ、遺影を見て「これ、大祐じゃないです」と言う。愛した夫は、名前もわからない知らない男だった。
城戸は「ある男」の正体を追い「真実」に近づくが、彼自身も「別人として生きた男」に複雑な思いを抱いていく。

芥川賞作家・平野啓一郎の同名ベストセラーを『愚行録』(妻夫木聡主演)の石川慶監督が映画化。『愚行録』は2017年の日本映画でベストテンに入れた。この監督さんのヒリヒリ感は独特のもの。だが今作はそれ以上❗️
「別人になって生きたい」願望は、今、苦しんで生きていらっしゃる幾千万人の気持ちの中にふっとよぎるものだろう。
★柄本明がここでも存在感のある役柄でストーリー展開の主軸を演じている。