2022年11月24日

今年一番の後味悪い作品かもしれない……12月9日公開『光復』

今朝、起きてラインを見たら、東京娘が「お風呂屋さんでサッカー見ていた人たちが一斉に歓声を上げていたので、出てみたら日本が得点しているところでみんな大喜びしていたよ−」と書いてあった。

ミッキーは9時半に寝てしまって知らなかったし、スポーツには興味100%ナッシングなので、いつもよりやかましいテレビニュースはすぐ消していた。もう優勝したと思うほど騒いでいた。

🎬『光復』深川栄洋監督、脚本/129分/12月9日よりヒューマントラストシネマ有楽町、名古屋名演小劇場他にて全国順次ロードショー公開。

両親の介護のため、15年前に東京から長野の実家に帰ってきた42歳の大島圭子(宮澤美保)。生活保護を受けながら寝たきりの父を看取り、アルツハイマーで意思の疎通が取れない母・安江(クランシー京子)の介護をしながらなんとか暮らしていた。

ある日、安江の徘徊騒動をきっかけで、高校の同級生で一時期付き合っていた横山賢治(永栄正顕)と再会した圭子は、彼の手を借りながら母の介護をすることになった。

そのおかげで圭子は、次第に明るさを取り戻して、女性として肉体、精神共に充実した生活が始まろうとしていた矢先に安江が急死。警察の検視の結果、安江の死はインシュリンの過剰投与による殺人事件と断定される。警察から取り調べを受ける圭子は……。

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『42-50 火光(かぎろい)』の深川栄洋監督が妻の宮澤美保を主演に自主制作した作品。圭子の母が死んでから、どんどん「不幸」に落ちていく様は容赦がない。これほどまでにひどい話にしなくても、と引いてしまった。ここで書いてしまうのをためらうほどだ。

ケアをする医療従事者を「不十分な資質」「情がなく意地悪する」と捉えていた。実際「痒いところに手が届く」介護などは自宅介護でさえ望めないことはわかっているが、この描きようはないと思う。セックスシーンも生々しい動きで興醒め。

圭子は運良く寺で介護される。ここで人間的な生活を送る。でも、これこそほぼ「映画」の世界でしかない稀なストーリー。ミッキーの書いていることは支離滅裂だが、最後まで釈然としなかった。終わった後、誰かを捕まえて無性に映画についてお話ししたくなった。監督さんの狙いはこれだったのか?ー


★光復の意味を調べてみたら、復興すること。 かつての栄光を取り戻すこと。


posted by ミッキー at 08:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月23日

『ザリガニの鳴くところ』名古屋109シネマズにて

🎬『ザリガニの鳴くところ』オリビア・ニューマン監督/アメリカ/125分


ノースカロライナ州の湿地帯で、地元の裕福な青年チェリス(ハリス・ディキンソン)が変死体となって発見された。犯人として疑われたのは、湿地帯で暮らしていて、男女の付き合いのあった若い女性カイア(デイジー・エドガー=ジョーンズ)だった。

彼女は6歳の時に両親に捨てられて以来、学校へも通わずに湿地の中でたった1人で生き抜いてきた。そんなカイアには、沼地の生物に興味を示した少年テイト(テイラー・ジョン・スミス)と出会ったり、町の雑貨屋夫婦に助けられたりして生き延びてきた。

だがテイトは大学に行ってしまい、その悲しみの隙間に遊び人で嘘つきのチェリスの恋の罠にはまってしまう。

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原作は、ディーリア・オーエンズの同名ミステリー小説を映画化。

リース・ウィザースプーンさんが製作。

「沼」の役目は陸と水辺(海や川)の中間点でそれぞれの「毒」を中和するところ。「自然界と人間の世界」と置き換えても同じことと思う。

裁判が進む中で彼女の生きてきた映像が挟み込まれて、ストーリーは良くわかったが、どこが「ミステリー」なのかわからなかった。裁判結果の無罪にミッキーもホッとした。 濡れ衣に決まっていると思い込んでいた。

でも、違っていたのが最後にわかる。ネタバレ、ごめんなさい。女って怖いと改めて思った作品。

★沼地の美しさにうっとり。


posted by ミッキー at 21:06| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年11月22日

『左様なら今晩は』伏見ミリオン座にて

🎬『左様なら今晩は』高橋名月監督、脚本/98分



同棲していた恋人に振られ、一人アパートに取り残された陽平(萩原利久)に、白い衣服を着た若い女性の幽霊(久保史緒里)が現れた。びっくりした陽平だったが、ずっと前から住みついていて、元カノとの一部始終を知っているようだった。

幽霊は、自分の名前も、どうして死んだのかも思い出せないらしく、なんとなく愛助(アイスケ)と呼ぶようになった。

このアパートを借りた時の小さな不動産屋(宇野祥平)に聞きに行ってものらりくらり……何か隠しているようだった。愛助を追い出そうと思ってもこの部屋から出られないようで、そのままなんとか二人の生活が続く。

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原作は、漫画家・山本中学による同名コミックの映画化。不器用なサラリーマンと世間知らずの少女のような幽霊の不思議な共同生活をふんわりとした感覚で描いている。

幽霊少女は男性経験がなくて、陽平の同棲生活を見ていて「憧れ」ていて「元カノさんは妙に霊感が強くて出て来られなかった」と言って、陽平が好みのタイプとはっきりと伝えるシーンは、ここで惚れなきゃ嘘❗️と思うほど愛くるしい表情だった。

最後はちょっとホロリとさせるが、良い終わり方だった。

★今日は、この映画の前にお正月映画の『嘘八百 なにわ夢の陣』を観た。この映画に宇野祥平さんが印象的な役どころで出ていらっしゃって、『左様なら今晩は』にも出て見えた。この不動産屋の役も効いていて映画に弾みをつけていた。


posted by ミッキー at 19:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする