🎬『マイスモールランド』川和田恵真監督、脚本/日本、フランス/114分
クルド人の家族(父、妹、弟)とともに故郷から逃れて、幼い頃から日本で育った17歳のサーリャ(嵐莉菜)は、埼玉県の高校に通い日本人と変わらない生活を送っていた。
教師になりたいサーリァはコンビニでアルバイトをして大学進学の資金を貯めていた。そこで東京の高校に通う聡太(奥平大兼)と出会う。
そんなある日、難民申請が不認定となり、一家が在留資格を失ったことで、サーリャの日常は一変する。
とてもわかりやすく出来ていた。在留資格が取り消されて、「仮放免」になると、働くことも、県外に出られない、保険証もないなど、どうやって生きていくのか途方にくれる。
父親は解体屋で働いていたが、そのまま働き続けていて見つかり入管施設に入れられてしまう。一家が住んでいるところは埼玉県と東京の境目でサーリァはバイト先が東京都なので行けない。だから援交(パパ活)までする気持ちに追い込まれる。
明るい光も見えない終わり方だったが、これでいいのかと気持ちが沈んだ。難民ではないけれどウクライナ援助を国をあげてやっている十分の一の温情があれば…‥と思わずにはいられなかった。