2022年05月28日

5月27日公開映画(2)『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』

🎬『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』中村裕監督、語り/95分/伏見ミリオン座にて

去年の11月に99歳でお亡くなりになった瀬戸内寂聴さん。大正生まれで、昭和、平成、令和の時代を生きて、子を残して駆け落ち、不倫の体験を小説に書き、世間からいろいろ言われながらも、作家としての成功を手に入れた彼女の「死」の際までのドキュメンタリー。

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90歳すぎても笑顔がとてもかわいい。お肉を頬張る時の美味しそうな表情は、観ているこちらにも伝わってきた。「ステーキはもういいわ、つぎはこれね」といってトンカツに手がのびた時は驚いた。

法話の集まりに「あまりにも苦しい人生だから私も出家したいが…」という相談者に「そ、それはやめなさい!それだけはやめなさい!私が言っているのだから間違いない!尼さんには意地悪な人、多いのよ。どんな辛いことあったか知らないけど、後で聞くから待ってて」ときっぱり言っていた。この質問者だけにはきっと「当たり前」のことは言ってなかったが、他の相談者には誰でも言えるようなことを言っていた。だが寂聴さんに口から出ると「特別」な言葉となっていくのはさすがだ。

法話会場は大笑いだったが、仏門に入ってからのご苦労も聞きたかった。

★語りの声はおもねりが入っているように感じる部分もあった。編集は◎。




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2022年05月27日

5月27日公開映画(1)『帰らない日曜日』

🎬『帰らない日曜日』エヴァ・ユッソン監督/イギリス/104分/5月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町、名古屋ミッドランドスクエアシネマ他にて全国ロードショー公開

1924年。暖かな3月の日曜日。その日、イギリス中のメイドたちは年に一度の里帰りが許される〈母の日〉。だがニヴン家で働く孤児院育ちのジェーン(オデッサ・ヤング)に帰る家はなかった。

そんな彼女と秘密の恋愛関係がある近隣の名家アプリィ家の跡継ぎポール(ジョシュ・オコナー)から誘いが来る。

彼は、幼馴染のエマとの結婚式を控えているが、婚約者や親族が集まる昼食会など遅刻するつもりで、邸の寝室でジェーンと抱き合う。やがてポールは「ここには4時まで誰も帰ってこないからゆっくりしていくといいよ」と言いおいて昼食会へ行く。

ジェーンは広大な無人の館を、一糸まとわぬ姿で見てまわり、台所にある料理やケーキをつまみ食いして、久しぶりの自由な時を過ごす。

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イギリスの当時の田園風景が素晴らしかった。

そんな中で身分違いの男女が密かに愛し合う。そのシーンも美しく優雅に描かれている。だが二人はどちらもわきまえていて、この愛がこれ以上に発展するとは思ってもいない。

もし、その後に何事もなかったら、避妊もしない女は妊娠して悲惨な人生を歩み、作家にはならなかったはず。「死」がいろんなことを美化しているようで映画に入り込めなかった。


posted by ミッキー at 21:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月26日

安住の場所は遠く6月10日公開『FLEE フリー』

🎬『FLEE フリー』ヨナス・ポヘール・ラスムセン監督/デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フランス/89分/6月10日より新宿バルト9、名古屋栄伏見ミリオン座他にて全国ロードショー公開

アフガニスタンで生まれ育ったアミンは、幼い頃に父親がタリバンに連行された。面会は叶ったが3ヶ月後には居なくなってしまった。その後、やつれ切った母親と姉2人、下の兄と自分の5人家族は命がけで年月をずらして祖国を脱出した。


家族は離れ離れになり、数年後たった一人でデンマークへ亡命した彼は、勉学に勤しんで30代半ばには研究者として成功する。同性の恋人と家を買って一緒に暮らすまでになったが、
20年以上も抱え続けていた過酷な半生を、親友である映画監督の前で、静かにゆっくり語り始める。

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20年の時を経て祖国アフガニスタンからの脱出を語る青年アミンの姿をとらえたドキュメンタリー。

これを観て、北朝鮮強制収容所の過酷な環境で生きていく家族の姿を描いた清水ハン栄治監督の長編アニメーション『トゥルーノース』を思い出した。

『FLEE フリー』もアニメだからこそ描くことができる過酷な現実を見せてくれた。

アニメ部分、実際のニュース映像などが上手く使われていたし、アニメーション監督のケネス・ラデケアさんの絵柄がとても良かった。

★主人公をはじめ、周辺の人々の安全を守るためにアニメーションで制作され、アカデミー賞で史上初めて国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞、長編アニメーション賞の3部門ノミネートを果たした。またアヌシー国際アニメーション映画祭でも最高賞となるクリスタル賞ほか3部門を受賞している。
★監督さん自身も迫害から逃れるために、ロシアを離れたユダヤ系移民の方。

posted by ミッキー at 10:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする