2022年03月25日

3月25日公開映画『ぼけますから、よろしくお願いします。〜おかえり お母さん〜』  

今日は朝から気に入らない映画で気分は下降ぎみ。観たのはフランス映画の『オートクチュール』。初日初回で入って、けっこうお客さんも入っていたが、口汚い喧嘩でギャーギャーうるさいのでがっかり。

知恵の働く盗人少女から被害にあったオートクチュールのお針子を束ねる女性が「いい手先、私には、わかるの。きっといいお針子さんになるわ」と引き抜くが……というお話。
じゃあ本職のスリなんてもっといいんじゃないかい?とチャチャをいれたい気分。

お口直し、いやお目直しに名古屋駅から15分あるいて109シネマズに来てみたが、今日公開の『映画おそ松くん』が3回目まで満員!
あ〜、今から4時の試写までどうするか……。

🎬『ぼけますから、よろしくお願いします。〜おかえり お母さん〜』信友直子監督、ナレーション/101分

認知症の母と老老介護する父の暮らしを、ひとり娘である信友直子監督が丹念に記録した2018年公開のドキュメンタリー「ぼけますから、よろしくお願いします。」の続編。

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「お前百までわしゃ九十九まで、ともに白髪の生えるまで」ということわざがある。まさしく仲良くてご長寿の見本のようなご夫婦のドキュメンタリー。

始まりは、地元広島県・呉市の映画館の上映後に舞台上で挨拶する監督の父・信友良則さんが「私は98歳でもう先はありませんが、娘はこれからの人生です。どうかよろしくお願いします」とはっきりとした口調で深々と頭を下げていた。その後に妻の友子さん(89歳)が脳梗塞で入院しているベッド脇に行って「みんなに褒めてもらったよ、お前も元気なら見られたのに、早く元気になれよ」と報告しているシーンだ。

2013年ころから認知症の兆候があった友子さんを介護している良則さんを見かねてひとり娘の監督さんは、こちらに住もうかと聞くと、キッパリと「私らのことで仕事辞めるなどとんでもない、介護は俺がする」と言う。

二人は住み慣れた家で、手作りの食事、お揃いのカップでコーヒータイム、洗濯はタライに風呂の残り湯を入れて手洗いして、絞る時だけ二層式洗濯機を使う、そんなちょっと不便な生活も二人のやり方だ。

新型コロナウイルスの流行で面会がかなわなくなってからも体力保持に筋トレをする父親の姿を、映画監督と娘の両方の視点で、慈愛に満ちたカメラを回し続けていた。

ちょっと早いが、今年のベストカップル賞の第一候補だ。
posted by ミッキー at 14:07| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする