🎬『マヤの秘密』ユバル・アドラー監督、脚本/アメリカ/97分/2月18日より新宿武蔵野館、名古屋・伏見ミリオン座にて全国順次ロードショー公開
1950年代、アメリカのとある町に暮らすマヤ(ノオミ・ラパス)は、公園で子どもと遊んでいた時に、不意に指笛を吹いていた犬を呼ぶ男性(ジョエル・キナマン)を目にした。その指笛で一瞬にしてかつて自分を暴行したナチス・ドイツの軍人のことがフラッシュバックする。
男が乗っていた車をつけて、密かに調べて見ると近所に住んでいた。最近越してきたようだ。その数日後、車の故障をしたように装い、その男を拉致し、自宅の地下室に連れ込む。半信半疑の夫のルイス(クリス・メッシーナ)に手伝ってもらい監禁を続けるが、男は罪を否定し続ける。
ナチスはユダヤ人だけではなく同性愛者、心身に障害を持った者、ロマの人々を殺戮していたことは有名な話だ。
マヤは夫に協力を求めるために、自分がロマの出身ということを告白する。夫は、妻の狂気じみた行動と知らなかった秘密を知り、真実を突き止めようと協力する。p
監禁された男の妻(エイミー・サイメッツ)は行方不明の夫を捜索している様子や、マヤは男の情報ほしさに心配顔で男の妻と会話するシーンもあって、ドキドキしてしまった。
でも妻が「行方不明になってはじめて夫のことについて何も知らなかったことに気づいた」と夫への不信感をのぞかせる。その言葉に、同情に似た気持ちになって行く。
ここから先は是非劇場でご覧いただきたい。意外な展開が待っている。
★ロマがナチスによって迫害された映画に『永遠のジャンゴ』がある。ロマ(ジプシー)音楽とスウィング・ジャズを融合させた音楽で、後のミュージシャンたちに多大な影響を与えたギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの伝記映画。