ワークショップから選出され、製作実地研修に進んだ4名の若手監督が、講師による脚本指導を経て、各制作プロダクション
のもと、プロのスタッフ・キャストと共に短編映画を製作、完成した短編映画4作品を、2/25(金)より、角川シネマ有楽町を皮切りに、大阪(3/4〜)、名古屋(3/18〜)にて一般公開
http://www.vipo-ndjc.jp/screening/ippan2021/
今回上映されるのは、
🎬『少年と戦車』竹中貞人監督
中学二年生の田崎は鬱屈とした田舎町に息が詰まりそうだった。
内弁慶な友人、江田と過ごす退屈な日常やクラスメイトの滝口から受けるいじめにより、田崎の生活はとても窮屈なものになっていた。
時々言葉を交わす少女、咲良に想いを馳せる事だけが彼の唯一の楽しみだった。
そんなある日、湖に旧日本軍の戦車が沈んでいるという情報を手に入れる。
田崎は戦車があればこの窮屈な日常を破壊できるのではないかと思い、捜索の旅に出る。
そこで彼を待ち受けていたものは、自分自身の思春期と向き合う壮大な精神の旅だった。
出演: 鈴木 福 黒崎レイナ 笠井悠聖 林 裕太 松浦祐也
本物のような戦車が出てきてびっくり❗️大道具さんご苦労様。福くんのはらからの声、内弁慶の江田くんの個性。イジメも10年後には笑い話になるよっと言っていたセリフに、そうであってほしいと心から祈った。
🎬『遠くへいきたいわ』団塚唯我監督
アルバイト先へ面接にやってきた竹内(39)をひと目見て動揺を隠せなくなる紗良(21)。自転車で帰宅する道すがら、同僚で恋人の悠人から、目を瞑って車道の真ん中に立つ竹内の姿を先日目撃したことを告げられる。怒りを露わにした紗良は去ってしまい、訳も分からず取り残される悠人だった。竹内の勤務初日、開店作業を終えたふたりはオープンを待つばかりのはずだったが…。互いに亡くしてしまった母 / 娘の面影を見出し合うふたりは、束の間の逃避行に何を求めるのか。
出演:野内まる 河井青葉 フジエタクマ 津田寛治 金澤卓哉
バイト先で知り合った若い女の子と中年女性の物語。女の子は母親を亡くし、中年女性は娘を亡くしている。2人はいっとき失った家族を相手に重ね合わすが、その「遭遇」は「自分の失ったものとは違う」と確信して、失ったものはもう「戻る」ことはないと前に向かって新しく生きる道に進もうとしている。
セリフが固いのが気になるがその固さと俳優さんの表情がマッチしていた。身近な人を失うという経験はないが、この作品には「涙」がなかった。ただ、2人の女性は大切な人から「置いてきぼり」にされた空虚な心が固いセリフ回しになったのではと想像した。
🎬『LONG-TERM COFFEE BREAK』藤田直哉監督
大手企業に勤めるキャリアウーマンの優子は、ある日、直樹という男にナンパされる。職業は俳優、しかも自身の家を持たず、他人の家を転々と居候しながら暮らしているという、これまで出逢ってこなかったユニークなタイプの男・直樹に惹かれ、優子は一年後、彼と結婚する。結婚後、優子と直樹を取り巻くカップルたちに様々なトラブルが発生。優子の会社の後輩・みゆきは、上司との不倫が会社にバレて面倒なことに。直樹の親友・将太もまた、真希子という妻が居ながら不倫している様子。そんな中、直樹に対する優子の感情も徐々に変化していく…。
出演:藤井美菜 佐野弘樹 福田麻由子 遊屋慎太郎 小槙まこ
切れ味抜群のナイフのような作品。ユニークな男だって仕事がうまくいかなかったり、体の不調、事故などでユニークさなど吹っ飛んでしまう。女にしてみればどこで見極めをつけるか……そこが問題。男性気質?の女性を藤井美菜さんがシレッと演じていた。
🎬『なっちゃんの家族』道本咲希監督
いつもと同じ平日の朝。小学4年生のなつみは登校中に突然思い立ち家出する。ランドセルをコインロッカーに預け一人遠くに住むおばあちゃんの家に向かうなつみ。突然の訪問に驚くおばあちゃんだが、なつみの心境を察して温かく迎え入れてくれる。なつみは両親の不仲がストレスとなり疲れ切っていたのだ。おばあちゃんや気取らず楽しそうに暮らす隣人と接しながらなつみの心はほぐれていくが、翌日両親が連れ戻しにやってきて・・・
:出演上坂美来 白川和子 斉藤陽一郎 須藤理彩 山ア 光
道本監督さん、ありがとう。世間の常識的なところをちゃんと押さえてあってすごいと思った。一つ、欲を言えばなっちゃんが学校の入り口でおばあちゃんのところに行こう、と決めるとき、後、数秒の躊躇する間が欲しかった。演出力もあるので期待している。