2022年01月25日

モグラがクジラを盗る 2月4日公開『パイプライン』

🎬『パイプライン』ユ・ハ監督、脚本/韓国/108分/2月4日よりシネマート新宿他にて全国ロードショー公開

盗油業界最高の穿孔(せんこう)技術者として知られるピンドリ(ソ・イングク)は、大企業の後継者ゴヌ(イ・スヒョク)から数千億ウォンの石油を盗む計画に誘われ参加することにした。

現場に行ってみると既にその道のプロが集められていた。プロ溶接工のチョプセ(ウム・ムンソク)、地中のことを把握している元公務員ナ課長(ユ・スンモン)、太っちょの怪力男で掘削人のビッグショベル(テ・ハンホ)。彼らを監視したり危険な来訪者の知らせを受け持つカウンターの女性(ペ・ダビン)ら、人生の大逆転をもくろむ面々が作戦に参加していた。

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送油管に穴を開けて盗んだ石油を転売する特殊犯罪「盗油」で人生逆転を夢見る6人の姿を描いた韓国製クライムアクション。

映画のはじまりに「韓国の送油管の長さは約1200キロメートル。石油はパイプラインを通って全国に運ばれる。そのパイプラインから石油を盗む者を隠語でモグラ、石油をクジラと呼ばれている」と出てくる。実際にそんな事例があるのか調べてみたが何も出てこなかった。

実際にこういう事件がなく想像で作ったのならすごい設定だ。前に閉山された小規模の炭鉱の入り口(もちろん出入り禁止)が庭先にあって、旦那が時々家の暖房のために石炭を取りに行っている映画を観たことがあったが、これは石油だ。引火して爆発もあるし、パイプ管から他のところに移す設備だって大変なことだ。実際にはむづかしいことだろう。

ここに出てくる面々は警官以外、全員お金に困っていたり、欲望の歯止めがきかなかったりと醜い人ばかりだったがピンドリを頼りにする人たちとは段々に人間的な結びつきも出てきている。

韓国映画独特のイケイケと人情がいい按配にミックスされている。
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2022年01月24日

とある監視社会島国の物語 2月4日公開『鈴木さん』

🎬『鈴木さん』佐々木想監督/90分/2月4日より池袋シネマ・ロサ他にて全国順次ロードショー公開

とある小さな国は「カミサマ」が国家元首、国民は皆、国の決まりを固く守りカミサマを信じ切っている。各家々には写真が飾られ、決まりに外れると国の軍隊に入れられる。

その国の老人施設に勤めるヨシコさんはもうすぐ45歳。その年で独身の人は市民権を奪われる規則があった。そんなある日、浮浪者のような男がヨシコの働く老人施設に転がり込んできて……。

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なんとも奇妙な設定だ。45歳で独身なら国外追放か国の軍隊で強制労働だ。国の役人や警察は決まりを守らない者を厳しく処罰している。浮浪者の男の噂も広まるが、施設でバイオリンやピアノを弾いて皆を驚かせて人気者になる。

この男こそ……。この先は公開を待ってほしい。

★この映画チラシ、気に入った。見るたびにゾクッとして眠気が吹っ飛ぶ(笑)
posted by ミッキー at 16:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年01月23日

田中泯の踊りと旅にでる 1月28日公開『名付けようのない踊り』

🎬『名付けようのない踊り』犬童一心監督、脚本、製作/114分/1月21日より山梨にて先行上映、1月28日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9、名古屋伏見ミリオン座他にて全国ロードショー公開

1978年にパリでデビューを果たし世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現してきた田中泯。ダンス歴は現在までに3000回を超え、2002年の「たそがれ清兵衛」から始まった映像作品への参加も、いまや日本のみならず、ハリウッド映画にも出演するまで広がっている。

40歳の時、畑仕事で作り上げた身体で踊ることを決めた田中は、74歳でポルトガル・サンタクルスの街角で踊る。『メゾン・ド・ヒミコ』から親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、山梨、福島などをめぐり撮影したドキュメンタリー。

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日常の暮らしの中、体を動かすのも「よいしょ」と言う後期高齢者の私にとって「踊る」ことなどほど遠い存在だったが、今回ご紹介する作品を観てからは、誰しも少し意識を変えることによって「踊る」ことができることがわかった。

そう教えてくれたのは、世界的なダンサーであり俳優の田中泯。その踊りと誕生から現在に至るまでの半生を追ったドキュメンタリーを『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』などで知られる犬童一心監督がメガホンを取った。

子ども時代を『頭山』で2020年アカデミー賞短編アニメ部門にノミネートされた山村浩二によるアニメーションで情感豊かに描かれ、1978年パリで衝撃のデビューをした当時の実録フィルム、1985年から山梨県の山村へ移り住み、農業を礎とした日常生活等々をつぶさに見せてくれた。

以前『ウミヒコヤマヒコマイヒコ』で身体の動きと共に土の匂いを強く感じ作品や『ヤノマミ奥アマゾン・原始の森に生きる』のナレーションに身体を鍛えた人だけが持つ声に鳥肌がたった。

近寄りがたい雰囲気を持つ田中岷だが、一度舞台から離れると言葉は優しくお顔も柔らかくなり、ホッとさせてくれた。

ナレーションは連続テレビ小説『まれ』で夫婦を演じた女優・田中裕子。サンタクルス、東京、パリ、福島など、各地で踊る田中泯と一緒に旅に出るのもいい。
posted by ミッキー at 09:43| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする