🎬『GUNDA/グンダ』ビクトル・コサコフスキー監督、脚本、編集/アメリカ、ノルウェー/93分/12月10日より渋谷ヒューマントラストシネマ、新宿シネマカリテ、名古屋伏見ミリオン座他にて全国順次ロードショー公開
ノルウェーのとある農場で暮らす母ブタGUNDA。生まれたばかりの子ブタたちが必死に立ち上がり乳を求める。そこには一本脚で力強く地面を踏み締めるニワトリや大地を駆け抜けるウシの群れもいて……。
これは試写室ではなく小さい画面のオンラインで見た。はじめこそ「こりゃ、眠たくなりそう…」と頭をかすめたが、それも3分も過ぎると前のめりの姿勢になった。
グンダの鼻先でワラの中から生まれ落ちたばかりの赤ちゃん豚をどうにか自分の乳房まで持っていく。10匹ほど生まれたが動作の早いものからうろうろするものが乳房のまわりに集まってくるのを、ちょっともてあまし気味の表情をしたり、まだワラのどこかにいないかと鼻先で探してみたり、なかなかの母親ぶりだ。
モノクロ、無音(自然音のみ)、ナレーションなしの作品だが、動物の世界の「喜怒哀楽」が静かに潜んでいた。この作品を製作者の1人として俳優のホワキン・フェニックスさんが名乗り出たのも頷ける無音ドキュメンタリー。