2021年11月24日

『リトル・ガール』伏見ミリオン座にて

昨日マッサージの受付で「後期高齢者の保険証がおうちに来ていると思いますが、次回それをお持ちくださいね」と言われてびっくり。確かにそのぐらいの年齢で数日まえに誕生日だった。

マッサージがすんだら伏見ミリオン座『リトル・ガール』を観に行く予定だったが、そんなの来てたか不安が押し寄せてきたのでいったん家に戻った。

30分ほど探していたら私の留守中(東京国際)に東中野娘が来ていて郵便物をひとまとめにした中から出てきた。それは東京から帰ってすぐ見たが試写状だけ抜き取っていて他のは後回しにしたらしい。

あ〜、ホッとしたが間違いなく「後期高齢者」だ、と自覚するハメ?になった。

🎬『リトル・ガール』セバスチャン・リフシッツ監督/フランス/85分/伏見ミリオン座にて

男性の身体で生まれたサシャは2歳を過ぎた頃から違和感を訴え始めたが、母親はそれを気に留めることなく過ごしていた。だがその後も訴え続けるサシャに、家族みんなが理解するようになった。しかし学校では女の子としての登録が認められなかった。

バレエ教室では男の子の衣装を着せられて、ぎこちなく踊るサシャだった。

サシャは7歳になってもありのままに生きることができずにいて、そんなサシャを受け入れてもらおうと両親が学校や周囲へ働きかけるが……。

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男の子の身体に生まれ、女の子になることを夢見ているサシャと、サシャの幸せを守るために奔走する母親と家族の戦いで「幼少期のトランス・アイデンティティ」に焦点を当てたドキュメンタリー。

もう10年ほど前の日本映画で題名も監督さんも忘れてしまったが、

あどけない男の子が先生から「将来の夢は?」と聞かれ、皆はパイロットとか電車の運転手など言っていたが、その子は「女の子になりたい!」と言ってみんなから笑われていたシーンがはじめの方にあった作品。それと、夏休みに、島に住むおばあちゃんのところに行った時に女の子用のユカタを着せてもらっている。というシーンもあった

いくら検索しても作品が出てこないが、サシャを見てこの不明作品を思いだした。

これはフランス映画。理想の学校映画、教育映画が多い国なのに、現実はこんなもんなのかとがっくりした。バレー教師に訴えたら薄笑いを浮かべて教室の外に追いやられたり、学校の校長に電話をしても、折り返しの電話約束も無視されたり、診断書を持参して学校の対応の結果を知る日が2ヶ月後だったり……。

ミッキーなら怒鳴り込むところだが、サシャが学校を変わりたくないと固く言うので、ご両親もじっと我慢していた。

そして3、4歳上のお兄ちゃんが「友だちにはちゃんと話してわかってもらったし、僕の妹と言っているよ」と愛情深く冷静に話していた。母親がお兄ちゃんに、サシャで忙しくて寂しい思いをさせてるねと言うと、サシャのために頑張っているのだから、そんなことなんでもないよと答えていた。

最後、字幕で「サシャの家族に感謝します」と書いてあったが、本当にそのとおりだった。

posted by ミッキー at 10:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする